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コストの低減になるが販売店には不満も

トヨタヤリス用6インチディスプレイオーディオ

2つ目の理由はコストの低減だ。生産ラインで装着すれば、効率を追求した車両の組み立てと同様にオプションパーツをセットできるため、コストを抑えられる。そのために、例えばアルミホイールやフォグランプがメーカーオプションとディーラーオプションの両方に採用される場合、前者の方が価格を割安になる。

このような事情もあって最近はメーカーオプションが増えたが、販売店にとっては不満も生じる。ディーラーオプションは、メーカーオプションに比べて価格が割高だが、その分だけ販売会社の受け取る利益も増えるためだ。

従ってユーザーがディーラーオプションを多く装着した時は、値引きの増額も可能で、販売会社は商談を有利に進めやすい。決算期などは「ディーラーオプション10万円サービス」なども実施され、多くのユーザーは、この金額でカーナビなどを割安に装着する。

それがメーカーオプションに変わると「ディーラーオプション10万円サービス」を利用しにくくなってしまう。メーカー/ディーラーオプションにも、いろいろな事情や思惑が絡んでいるのだ。

文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/トヨタ、スズキ

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渡辺陽一郎
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