チャーラー祭りPRのために動画出演するハメに
『元祖名古屋中華 龍美』のオーナー、斎藤隼さんから先月半ばくらいに連絡があり、
「ナガヤさん、よろしければウチの店のショートドラマに出てみませんか? そこでチャーラー祭りをPRしましょう」とのお誘いを受けた。
地元のTV番組にはたまに出させてもらっているものの、それはフードライターとしてであって、私ゃ役者じゃない。しかし、チャーラー祭りのPRになるのであればドラマだろうが挑戦してやろうではないか。
ってことで、名古屋市中区錦2丁目にある長者町店へ向かうと、スマホか何かで撮影するかと思いきや、動画専用のミラーレスカメラを手にした撮影スタッフ2名と斎藤さんが待っていた。
撮影は、私が長者町店へ入るシーンをさまざまな角度から撮り、店内ではチャーラー祭りの提供メニュー「冷やしカレー台湾麺セット」(1628円)を注文して食べるシーンを撮影した。
「……3、2、1、アクション!」の合図とともに冷やしカレー台湾麺を喰らう。
あらゆる文化を包容する名古屋のダイナミズム
冷やしカレー台湾麺の具材は、大きくカットされた唐辛子がゴロゴロと入った台湾ミンチとニラ、刻み海苔、卵黄。台湾まぜそばと同様に、真ん中にのった卵黄を潰して全体をよくかき混ぜて食す。さぞかし辛いのだろうと覚悟を決めてひと口……。あれ? 唐辛子の辛さは控えめで、カレースパイスの香りと刺激の方がやや強い。夏場に恋しくなる味だ。
「茹で上げた後に冷やした麺と少量のラー油を和え、その上からカレースパイスをまぶしてあります。カレーは名古屋ではお馴染みの『オリエンタルカレー』のスパイスを使用しています」と、斎藤さん。
台湾を表現した唐辛子の辛味とニンニクの風味、インドを表したカレーの香りと刺激が見事なまでに融合している。とはいえ、この冷やしカレー台湾麺のアイデンティティはいったい何なんだ(笑)。まぁ、それがあらゆる文化を包容する名古屋のダイナミズムということにしておいてくれ(笑)。
アジア各国を旅している気分に
台湾とインドのテイストで口の中がカオス状態になったところでチャーハンを頬張る。チャーハンの具材は大きめのチャーシューとネギ、卵。冷やしカレー台湾麺は、日本の主食である白メシにも合うだろう。しかし、中国生まれのチャーハンの方がよりカオス、もとい、複雑な味わいになる。いやー、旨い!
「麺を食べ終わりましたら、器に残った具材を……」と斎藤さんが言いかけたところで、筆者はすべてを察した。チャーハンにかけて食べるのだ。そんなの反則だ。旨いに決まっているじゃないかっ!
てことで、冷やしカレー台湾麺の具をチャーハンにオン! 麺と同様によくかき混ぜて食べると味が激変。肉の旨みと唐辛子の辛味、ニンニクの風味、そして、カレーの香りと味が混ざり合い、アジア各国を食べ歩く旅をしているかのような気分になった。
食べ終わって、手を合わせるシーンや会計時にスタンプを押してもらうシーンなどを撮ってショートドラマの撮影は終了した。おそらく、近々公開されると思うので、「龍美 動画」で検索して、ぜひご覧いただきたい。
これで全12店舗中、8店舗をクリア! どの店も美味しくて、巡っていて本当に楽しい。残りは4店舗。このあたりでラストスパートをかけるとするか……。
取材・撮影/永谷正樹