インドやその周辺の国で食べられる「ビリヤニ」。スパイスと肉や魚介などを米と一緒に炊きこんだ料理です。日本でもインド料理店での提供をはじめ、専門店も増えています。そこで、今、都内で食べるべき店をセレクト。至高のひと皿をぜひ!
画像ギャラリーインドやその周辺の国で食べられる「ビリヤニ」。スパイスと肉や魚介などを米と一緒に炊きこんだ料理です。日本でもインド料理店での提供をはじめ、専門店も増えています。そこで、今、都内で食べるべき店をセレクト。至高のひと皿をぜひ!
目指したいのは人を幸せにするビリヤニ『ビリヤニ大澤』@神田
店主の大澤さんは間借りなどで活躍したビリヤニ界の有名人。ずっとビリヤニひと筋で、完全予約制、料理はビリヤニのみというここはその集大成となった。
「輸入した現地の食材では向こうの味は超えられない。それなら本場らしさよりも誰が食べてもおいしいものを作りたい」と闘志を燃やす。
マトンビリヤニ 3000円
カレーと米を交互に重ねて炊くビリヤニは米の炊き方が一番の肝。大澤さんは一度にたくさん炊く方がおいしいと25kgの大鍋を使い、100℃で炊く。その技術は並々ならぬ経験と試行錯誤の賜物だ。
さらにおいしく食べるスプーンや飲み物の提供温度など細部にまで妥協を許さない。ここは情熱のビリヤニの館なのだ。
[住所]東京都千代田区内神田1-15-12 サトウビル地下1階
[電話]非公開
[営業時間]昼1巡目:11時15分〜、2巡目:13時〜、夜1巡目:18時〜、2巡目:20時〜 ※退店時間は予約時に確認
[休日]不定休
[交通]JR山手線ほか神田駅北口から徒歩6分
ビリヤニの名店が石川からやってきた!『ジョニーのビリヤニ 神田店』@神田
石川県にあるビリヤニ専門店が東京に上陸し、話題を呼んでいる。オーナーのジョニーさんは現地のおいしいカレーを求めてインドやパキスタンの旅を重ねたという。
ビリヤニはインド各地で食べられているが、ここではビリヤニの聖地と呼ばれるインド南部ハイデラバードのレシピが元になった。
本日のビリヤニ 1500円
「日本ではパラパラ、ふわふわなビリヤニがもてはやされていますが、当店のビリヤニは米にコシがあるのが最大の特徴なんです」という。
具材によってもスパイスの調合は変えるが、コアなインド料理好きが多い東京では、本店よりさらにスパイスを強めて現地に近づけている。ビリヤニ好きの行列ができるのも納得だ。
[住所]東京都千代田区内神田3-8-1
[電話]非公開
[営業時間]11時~売り切れ次第閉店
[休日]不定休
[交通]JR山手線ほか神田駅西口から徒歩1分
子供の頃から親しんだ思い出のビリヤニが原点『ビリヤニすいさんしつ』@小伝馬町
店主の奈良さんは子供の頃からビリヤニが大好き。叔母さんのパートナーがパキスタン人で、日本にいながらにして幼少期に本場の料理に慣れ親しんだという。その味が忘れられずビリヤニの道へ。
イベントなどで“流しのビリヤニ”として活躍しつつ店でも提供する。ビリヤニは定番のチキンと日替わりの2種類で、ハーフ&ハーフもある。
ビリヤニ ハーフ&ハーフ 1800円
チリの辛みを旨みに変えるパキスタンの手法とインド・ハイデラバードに炊き方を取り入れたのが奈良さんスタイルだ。豊潤なスパイス感はあっても重たくなくスルスル入る。
[住所]東京都中央区日本橋本町3-11-10 BONUS BLD2階
[電話]090-3527-8176
[営業時間]11時半~14時(13時半LO)
[休日]日・月・木
[交通]地下鉄日比谷線小伝馬町駅1番出口から徒歩6分
タンドール窯で炊き上げた北インドの味『シャヒ・ダワット』@小川町
目の前に鍋ごと運ばれてきたビリヤニの蓋を開けた瞬間、不思議な香りが鼻先をついた。なんだろうと思ったらローズウォーターとサフランを使っているという。ナプキンで包まれたインドの壺型の鍋の中をかき交ぜると、今度はカレーとスパイスの香りが溢れ出た。
海老と魚ビリヤニ(S) 2420円
この店のビリヤニは調理法が珍しい。壺のような鍋にカレーとバスマティライスを交互に詰めてアルミホイルでぴっちりと蓋をし、ナンなどを焼くタンドール窯に沈める。直火ではなくゆっくり蒸し炊きにするため米の旨みが引き出されるのだ。
[住所]東京都千代田区神田錦町2-2-11 田口ビル地下1階
[電話]03-3293-5897
[営業時間]11時~15時 ※土・祝は11時半〜、17時~22時(21時LO)、日:11時半~15時
[休日]無休
[交通]地下鉄都営新宿線ほか小川町駅B7出口から徒歩4分
モダンインディアが繰り出すのは季節のビリヤニ『SPICE LAB TOKYO(スパイス ラボ トーキョー)』@銀座
伝統的なインド料理をイノベーティブに表現し、食べる人を驚かせてきた『スパイスラボトーキョー』。そのすべてのコースで出すのが人気のビリヤニだ。内容は季節で変わるが、日本の旬の食材を使うことも多いという。
季節のビリヤニ「シグネチャーランチコース」 6500円より
この日はとうもろこしのピューレも炊きこんだ枝豆ととうもろこし。ふんわり甘い香りとスパイスの出合いは絶妙なマッチングだ。
日本の食材を使う時も軸足はインドにあるが、桜エビやしらすなども使う自由な発想が頼もしい。これからもどんなビリヤニが登場するのかワクワクさせられる。
[住所]東京都中央区銀座6-4-3 GICROSGINZA GEMS10階
[電話]03-6274-6821
[営業時間]11時半〜15時(14時LO)、17時半〜22時半(21時LO)
[休日]月(月が祝の場合は営業、翌火休)
[交通]地下鉄銀座線ほか銀座駅C3出口から徒歩2分
撮影/西崎進也(ジョニーのビリヤニ、ビリヤニすいさんしつ、SPICE LAB TOKYO)、貝塚隆(シャヒ・ダワット)、取材/岡本ジュン
※2024年9月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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