目白『蕎麦 おさめ』
『おさめ』第2章の舞台は山の手、目白。築100年になる一軒家はかつて茶人や音楽家など文化人が家主だったそうで、茶室を利用した個室や坪庭も備えた趣は、蕎麦という日本の食文化を表現する店主、納(おさめ)さんに相応しい新天地だろう。
目当てはもちろん店の代名詞、昔ながらの在来種を使う十割蕎麦だ。全国20ほどの生産者から常時3種を厳選。せいろ、粗挽き、玄挽きとそれぞれ産地と打ち方を変えて供している。手繰れば驚きに満ちた香りと力強い味わい。
「力をいかに伝えるか、バトンを渡された使命感のようなものです」。探求は今なお。つづきの物語も楽しみで仕方ない。
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浅草『仁行』...
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