東京、絶品の「ごちそう蕎麦」…具だくさん、ソロ活でも大丈夫「ベスト4店」を《六本木・石神井公園・本郷三丁目・押上》で発見

本郷三丁目『蕎麦切 森の』 淡雪は卵を泡立ててかけそばにのせたもの。そこに角切りの長芋を乗せ、淡雪にもとろろを少し加え、磯の香りが鮮やかな海苔や柚子をあしらっている。実はこの長芋が決め手で、北海道産の秋掘りの新物を使うか…

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丼の中には、たっぷりおツユに浮かんだ冬の食材。牡蠣か鴨か、はたまたニシンか。それらを絡めて啜る蕎麦がまぁおいしいわけで。そんなごちそう蕎麦、どうぞ召し上がれ。

石神井公園『石神井 こねり庵』

『石神井 こねり庵』にしんそば

にしん蕎麦といえば、かけそばにニシンがごろんと寝ているのが定番。しかしここでは別添えだ。これ、なんと5日もかけて炊いた渾身の作で、火を入れたり、冷ましたりを繰り返してゆっくり煮上げている。だから箸を入れるとほろりと崩れ、食べればジュワンと滋味が沁みる。

かけそばもニシンもまずはそのままを味わい、次にニシンを乗せてツユに溶けた旨みを味わう、と一杯で2度おいしい。一緒に炊いた昆布も添えられているが、これまたニシンのエキスを吸って酒がすすむアテなのだ。このほかにも中華風あり、洋風ありと、蕎麦屋らしからぬつまみが充実で楽しませてくれる。

本郷三丁目『蕎麦切 森の』

『蕎麦切 森の』北の淡雪

淡雪は卵を泡立ててかけそばにのせたもの。そこに角切りの長芋を乗せ、淡雪にもとろろを少し加え、磯の香りが鮮やかな海苔や柚子をあしらっている。実はこの長芋が決め手で、北海道産の秋掘りの新物を使うから、この季節だけの限定メニュー。『森の』ではせいろは濃口と淡口からツユが選べるが、温蕎麦は淡口ですっきり仕上げる。

淡雪を食べ進むと、このツユと卵が混ざってまろやかになり、最後のひと口までおいしくいただける。また、市場から最上の素材を吟味して入れているので、天ぷらや刺身も絶品。蕎麦前に冬の味覚をたっぷり味わい、最後にこの蕎麦でさらりと〆るのも粋だ。

押上『向島七福 すずめの御宿』

『向島七福 すずめの御宿』和牛すき焼き鍋蕎麦(昼)すき焼き鍋蕎麦(夜) 写真は昼のセット。夜はご飯が付かず、すき焼きの和牛が増量となる

冬のご馳走の王道、すき焼きに蕎麦を合わせた異色のメニュー。すき焼きの〆はうどんでは?と思うかもしれないが、意外にも抜群に合うのである。まず、割り下との相性が良い。茨城県産常陸秋そばの丸抜きを使用した十割蕎麦は香り豊か。少し濃いめの割り下に負けない風味で、互いの味を引き立て合うのだ。

タレに浸した蕎麦を溶いた生卵に絡めて食せば、とろろ蕎麦のような食感、まろやかな味わいに魅了されてしまう。すき焼き自体も、上質な和牛をはじめ、れんこんや長ねぎ、エノキダケ、麩などが入り、具だくさん。豪華なすき焼きと蕎麦とのマリアージュを心ゆくまで楽しみたい。

六本木『蕎麦前 山都』

たっぷり九条葱 釜あげそば

湯がいた蕎麦を釜からあげて、蕎麦湯とともに器の中へ。そこに九条ねぎをどっさり。まだグツグツ状態の蕎麦を、何もつけずにそのまま手繰る。モチモチした太麺は蕎麦の風味が濃厚で、なんとも旨い。ツユに浸せばキリッと引き締まり、シャキシャキした九条ねぎ、生姜との相性もばっちりだ。

時間が経つと、蕎麦湯が段々ポタージュ状になるのも楽しい。店名に“蕎麦前”とつくだけあり、酒肴はもちろん、肉や魚の焼き物、唐揚げ、単品から頼める天ぷらなど、居酒屋使いできるメニューが豊富。ひとしきり飲んだ後に釜あげ蕎麦を食せば、体がポカポカと温まり、心地よい余韻に包まれそう。

…つづく「本当にうまい「チェーン店のすし屋」ベスト7店…一貫108円、ソロ活でも大丈夫な《高コスパ店》ご当地ネタも豊富な店を大公開」各地にひしめくチェーン店の寿司屋のなかから、用途別で使えるおいしい寿司店を紹介しています。

『おとなの週末』2023年12月号より(※本内容は発売時のものです)

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