車の購入、それが大分の魅力を深く知ることに
大分での暮らしを大いに楽しんでいる品川さんご夫妻に、移住で困ったことを聞いてみると。
皓亮:移住して丸3年が経ちました。生活に大きなギャップが出ないようにしっかりと下調べして移住してきたので、移住当初で大きな失敗というか、不便さを感じることはなかったですね。災害のハザードマップなどを調べたりもして選んだ場所です。
瑶子:車ぐらいでしょうか。予想はしていたんですけど、最初は車なしで移住してきたんです。車なしでも生活ができるということでこの場所を選びました。自転車を購入してのスタート。その後、障がいのあるこどもの関係で、学校へはどうしても車での送迎が必要ということになって。東京では障がいのある人に対してタクシーチケットの配布がしっかりとあり、移動も賄えていたんですが、こちらの制度としてはそれが少ないんです。それで車の購入ということになりました。ただ、車があって、大分の魅力をより深く知ることにもつながっています。車で1時間も移動すれば、自然のアクティビティがたくさんありますから。東京では考えられないことですよ。
皓亮:それと、面白い体験をさせてくれる人がいっぱいいるんですよね。それが無限にある感じ。
瑶子:困ったことではないですが、こどもたちが(小猿のように?!)元気すぎるようになったこと!(笑)
皓亮:移住はこどもにもいいとは思っていたんです。もともと元気が有り余っていたんですけど、それがもっとのびのびして。ちょっと元気すぎ!
コミュニケーション能力が高くなった
瑶子:それとともにコミュニケーション能力が高くなりました。すぐに大人と仲良くなって、可愛がってもらえるんですよ。東京で暮らしていた頃は、こどもにもちょっと窮屈な思いをさせていたかもしれないって思っています。
皓亮:僕に関して言えば、東京に比べて図書館へ行くのがちょっと不便になりました。図書館は仕事に関わる多くの時間を費やす場所でもあるので。それと地域のお仕事。今年はこの地区の班長になったんです。回覧板とかポスティングとか、敬老会のお手伝いとか。コミュニティへの参加。周辺も高齢化のせいか、やること自体は少ないんですけどね。
最後に、お二人にとっての移住とは……を伺ってみると。
皓亮:もともとは「移住がしたい」という強い思いがあったわけではないんです。自分たちの家族構成とか暮らしへの思いを大切にした結果、そこに違う場所への移動があったという感じ。
瑶子:移住に限らず、今は自由に動きながら自身の個性を活かせる時代。場所を動くことによって変化が起こることがあると思います。移住という手段を通してのアクションですよね。合わなければもうワンアクション……でいいんじゃないですか。