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二十四節気の冬至の期間は、おおむね12月22日頃からの2週間。意外なことに、新年1月5日頃までも冬至の時季となる。ならば、年末にしめ鯖を手作りし、正月に食べるのも冬至の酒肴の楽しみ方なのです。

鯖は「サバ」と書くよりも、魚偏に「●(うおへんに青の下が円)」と書くほうがぴったりの魚です。「秋鯖」が脂がのりおいしいとされますが、それは北海道や東北産での話。冬場に東京の魚屋に多く並ぶ九州の鯖は冬が旬。とくに長崎の鯖などは年末あたりに丸々と太ったものが安価に手に入ります。もちろん、脂ものっていて、まさに「冬至ならではの味」なのです。

「なんだ、しめ鯖かい」と思わないでいただきたい。たしかに、酢でしめた鯖なのですが、手作りのしめ鯖は、酢につけている時間がとても短いため、「酢でしめる」というよりも、塩でしめ、酢で鯖の脂分を落とすという限りなくレアなもの。居酒屋で出てくるしめ鯖とも違い、また、スーパーで売っているノルウエー産の解凍ものは論外、天と地ほど違うおいしさが楽しめるのです。

ただし、鯖は「アシが早い」ともいわれ、鮮魚でも急速に鮮度が落ちやすい魚。また、最近はアニサキスという寄生中がいる場合もあり、生食が心配なら48時間以上の冷凍が求められます。要は、自己責任です。魚屋では、「しめ鯖」にできる鯖か否かを、必ず尋ねて求めましょう。

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塩ふり一晩、酢じめ10分...
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沢田浩
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