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バブル崩壊と共に軌道に乗り始めた理由とは・・・?

宮本さんが当時の状況を説明してくれた。

「私が生まれてから数年後の1990年代から店の売上は徐々に回復していったようです。88年に駅ビルが立ち、またバーとして夜営業も行う様になったのが功を奏したようで、91年にちょうどバブルが崩壊して、それまで都心のバーに足を運んでいたようなサラリーマンの方も手頃な店に足を運ぶようになり、客層が広がりました。当初、料理はモーニングや定食程度しかありませんでしたが、この頃に店の看板メニューを作りたいということで始めたメニューがカレーだったのです」

店の棚には多様な酒が並ぶ

初めは甘かった? 伝説のメニュー誕生

とはいえ、初めに提供していたのは今とは異なる「欧風カレー」だったという。2004(平成16)年を迎え、カレーの味をリニューアルしたいと思っていた頃、ネパール人の客から「ネパールのカレーレシピを教えようか?」と言われたのがきっかけで現在の「スパイシーチキンカレー」が生まれた。

「その時母がレクチャーしてもらったのは、ココナッツカレーだったのですが、日本人にとっては甘すぎたそうです。そこで甘みのある食材を省き、スパイスを足してシャープさを追求していったところ、今度は辛くなりすぎて当初のお客様にこんなカレーはカレーとは言えない!と怒られてしまったそうです。そこから徐々に辛さをやわらげ、辿り着いたのが今の味です」

新しくなったカレーはじわじわと客の支持を集めた。いつしかこのカレーのために店を訪れる人も現れるほどの人気メニューに成長していったそうだ。

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秘伝のレシピを受け継ぐ、シャープな味わいのカレー...
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中村友美
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