旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■和からしの原料にも
正解:からし菜
難易度:★★★★☆
辛み成分には高い健康効果があります
からし菜は、その名のとおり、からしのようなピリッとした辛みをもつ葉もの野菜です。アブラナ科アブラナ属に属する野菜で、菜の花やブロッコリーの仲間です。
からし菜とひと口に言っても、その品種は多種多様。種を採るために栽培されるものと、葉を食用とする野菜(葉からし菜)として栽培されるものがあります。
種は、和からしやマスタードの原料として使われます。
スーパーなどでからし菜として販売されているものは加熱して食べるものが主流ですが、近年では、生のままサラダで食べられる「レッドマスタード」「マスタードグリーン」「わさび菜」なども多く流通しています。
わさびに似た、ツンとしたさわやかな辛みが特徴のわさび菜もからし菜の仲間? と驚く人もいると思いますが、わさび菜はからし菜の変種なのです。
ちなみに、高菜もからし菜の一種です。
露地もののからし菜の旬は、1月末から4月頃ですが、通年手に入る野菜となっています。
近年、からし菜のブランド化を進める自治体も増えています。たとえば、戦国時代からからし菜栽培が始まったといわれる、千葉県千葉市緑区(旧土気町)では、「土気からし菜」のブランド化を進めています。
また、加賀野菜「二塚からしな」なども、ブランド野菜として知られています。
沖縄では「シマナー(島菜)」と呼ばれ、古くから、沖縄料理には欠かせない野菜となっています。
調理するときの注意点ですが、火を通しすぎると辛み成分が分解されてしまいます。そのため、ピリッとした刺激を楽しみたいなら、加熱時間をできるだけ短くすることが必要です。
おすすめは、漬物やおひたし、和えものなど、シンプルな料理です。下茹での時間は1分程度に。すると、辛みを損なうことなく美味しくいただくことができます。
美味しいからし菜の見分け方
葉の色が鮮やかで濃く、葉先までピンとしていてみずみずしいものを。黄色っぽい葉が混じっているものは収穫から時間が経っている可能性があります。
茎がしっかりとしていて、切り口が乾燥していないかもチェックしましょう。
茎が太すぎるものは成長しすぎのもので、硬く、スジっぽかったり、辛みが損なわれている可能性があります。
保存する場合には、乾燥を防ぐことが大切です。新聞紙や、水で湿らせたキッチンペーパーでからし菜を全体を包み、保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
からし菜の注目栄養素
からし菜はとても栄養価の高い野菜ですが、なかでも、カルシウムの含有量は特筆すべき点です。
からし菜100g当たりに含まれるカルシウムの量は、牛乳100gよりも多いほどです。そのため、骨粗しょう症の予防だけではなく、妊娠初期や成長期の子ども、高齢者にもぴったりの野菜といえます。
辛み成分であるアリルイソチオシアネートという成分もさまざまな健康効果が期待される成分です。
アリルイソチオシアネートには、強力な抗酸化作用があり、活性酸素の害から体を守ってくれます。その結果、免疫力を高めたり、動脈硬化などの生活習慣病を防ぐことができるといわれています。
また、強い殺菌作用があり、食中毒を防ぐ効果があるため、お弁当のおかずとしても安心して使える野菜といえるでしょう。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。