旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■香りが強め
正解:ニラ
難易度:★★★☆☆
加熱時間には注意!
ニラはユリ科ネギ属の多年草で、ニンニクやネギの仲間です。原産地は中国といわれています。
古くから日本では食されてきた野菜で、伝来したのは弥生時代といわれています。古事記にもその名が記されているほどです。古事記では、「加美良(かみら)」という名前で登場しています。
ただし、江戸時代までは食用というより薬草として用いられていたようです。
寒さにも暑さにも強く、繁殖力が強いので通年店頭に並んでいますが、もっとも多く出回るのは1月~5月頃です。この頃のにらはやわらかく、香りも強めです。
普段、私たちがスーパーなどでよく目にするのは「葉ニラ」です。これは名前どおり、葉を食用とするにらです。
ほかに「黄ニラ」と「花ニラ」があります。
黄ニラは、日光を当てずに栽培した葉にらなので品種は葉にらと同じです。
淡い黄色をしており黄にらよりもやわらかく、香りも控えめで甘味が強いことが特徴です。葉ニラには栽培に手間がかかるので、高級食材として扱われています。
花が咲く前のつぼみと茎の部分を食べるのが花ニラです。茎のシャキシャキとした歯ごたえとやさしい甘みが特徴です。
ニラは加熱調理されることが多いのですが、生食でもOK。ただし、ニンニクと同様、食べすぎるとお腹をこわすことがあるので、お腹が弱い人は、タレに入れたり、ラーメンのトッピングにしたりと、少量を食べるのがおすすめです。
加熱調理の際の注意点は、加熱しすぎると食感や風味が落ちて、固くなることです。最後に加えて、さっと混ぜ、余熱で加熱するくらいがおすすめです。
また、根元のほうが香りや甘みが強いため、茎の切り口を数ミリ程度切るくらいにして、できるだけ根元ギリギリまで食べましょう。
美味しいニラの見分け方
ニラは鮮度が命。鮮度が落ちると硬くなってしまいます。
鮮度がよいものは、葉の緑が濃く、ツヤがあります。葉先がしおれていたり、黄味がかっているようなもの、切り口が乾燥しているものは避けましょう。
また、手に持ったときに葉の部分がダラリと垂れてしまうようなものも避けてください。
葉の幅が広めで、肉厚なもののほうがやわわらかで美味です。
ニラの注目栄養素
江戸時代までは薬用とされていたように、薬効の高い野菜です。漢方薬では「韮子(キュウシ)」や「韮菜(キュウサイ)」という生薬名となります。
体を温める効果があり、冷え性や腰痛、疲労回復などに効果的な生薬といわれています。
香り成分であるアリシンは注目です。この成分は糖の代謝を助けるビタミンB1の吸収率をアップさせる効果があります。また、血行促進効果も認められています。
注意点は、適量であれば腸を刺激してぜん動運動を高めたりと、腸の働きをよくしてくれるのですが、強い殺菌作用があるため、大量に摂取すると善玉菌を殺してしまい腸内環境が悪化することがあるということです。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。