残価設定ローンの3年後の残価率がなんと51%
リセールバリュー(数年後の売却額)も異なる。残価設定ローンの3年後の残価率(新車価格に占める残価の割合)を見ると、ノートは48%だが、ノートオーラは51%と高い。残価率はリセールバリューに基づいて決めるから、ノートオーラはノートよりも好条件で売却できる。
販売店に尋ねると「長く使うならノートでも良いが、購入して7年以内に手放すなら、ノートオーラがトクになる」という。長く使うとノートオーラでも売却額が安くなって条件の差も小さくなるが、例えば3年後に売却する場合は、前述の通り48%と51%の差が生じる。
また残価設定ローンを5年契約で利用する場合、オプションを装着しない状態でノートXの月々の返済額は3万3100円、ノートオーラGは3万8500円だ。今は残価設定ローンの利用者が増えたから「月々5400円の上乗せなら、装備が充実して内外装も上質なノートオーラを選ぶ」と判断するユーザーも多い。これらの理由に基づいて、ノートオーラは価格が高いのに、ノートと同等の台数が販売されている。
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/日産