サーキットの近くにパワースポットあり!! モータースポーツ好きにはお馴染みだけどそれ以外にはあまり知られていない、伝統的なサーキット周辺の観光パワースポットを紹介する本企画。今回は東北の超名門サーキット、仙台からクルマで約40分の「スポーツランドSUGO」と、その近くのパワースポットを紹介します。
竹駒神社は、東日本大震災の津波から逃れた、由緒ある神社
パワースポットと呼ばれる場所が宮城県岩沼市にはいくつもありますが、東日本大震災に遭っても津波が到達せず、大きな被害を逃れた神社が今回紹介する竹駒神社です。衣食住を司る神々が祀られており、初詣や初午大祭には多くの参拝客で賑わいます。
竹駒神社の社伝では、承和9年(842年)6月に小野篁(おののたかむら)が陸奥国司として赴任した際、現在の京都伏見稲荷を分霊して創建されたと伝えられています。神社そのものの歴史としては1180年以上という由緒ある神社で、倉稲魂神(ウカノミタマノカミ・稲荷大神)を主祭神とし、相殿に保食神(ウケモチノカミ)と稚産霊神(ワクムスビノカミ)を祀ります。
この三柱の祭神は「竹駒稲荷大神」と呼ばれ、衣食住を守護する神々として敬われているわけです。
すぐ近くの金蛇水神社は、主祭神が水速女命(ミズハヤメノミコト)と稚産霊神。古事記によるとこれらの神々は、同時期にイザナミより生まれたいわば姉弟であり、偶然とは思えない関係性を感じさせます。
竹駒神社が最も繁栄したのは、江戸時代。歴代の千代藩主の伊達氏が大切にしてきたことから、民間への信仰も深まりました。楼門である随身門などは1812年に建てられています。
本殿は1710年頃、徳川家宣将軍時代に建てられたものがありましたが、ご鎮座1150年を祝う式年記念を翌年に控えた1990年11月に、天皇制に反対する過激派によって消失してしまい、現在の本殿はその後に建て替えられたものとなります。
2011年に東北大震災が起こり、1000年に1度ともいわれる大津波が起こります。岩沼市も大半が津波の被害にあいますが、竹駒神社は平地にあるにもかかわらず津波が到達せず、本殿以外の建築物は江戸期のものがそのまま残っているのです。商売繁盛や五穀豊穣、養蚕発展などに加えて、災害や災難を避けるご利益からも、ますます人気を集める神社となっています。