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銀山温泉(山形県)や由布院温泉(大分県)は外国人客でごった返し、野沢温泉(長野県)は冬のスキーのみならず年間を通じて外国人客で賑わうなどここ数年、明らかに温泉地が変容している。さらには入湯税増額や宿泊税の新設なども加わって、温泉地選びの基準も変わってきそうだ。これまでは旅行先を決めるのに、「人気観光地ランキング」を参考にしていた人も、これからは穴場狙いをすることをお勧めしたい。

※トップ画像は、「別府八湯」のひとつ「鉄輪(かんなわ)温泉」の有名な湯けむり(Photo by Adobe Stock)

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世界の富裕層が集まるニセコ、激混みの国内温泉地

日本有数のスキーリゾートがあって世界の富裕層が集まるニセコ町(北海道)は、物の値段が爆上がりしていて、もはや日本人旅行者が足を踏み入れられない場所になってしまった感が強いが、昨今、同様に人気の温泉地でオーバーツーリズムによる混雑、料金の高騰、さらには予約困難など、さまざまな弊害が生じている。

外国人旅行者に人気の観光スポットといえば、河口湖(山梨県)、由布院温泉、飛騨高山(岐阜県)、別府温泉(大分県)、登別温泉(北海道)、銀山、箱根湯本温泉(神奈川県)あたりだろうか。

「別府八湯」のひとつ鉄輪温泉街
「別府八湯」のひとつ明礬(みょうばん)温泉にある「みょうばん湯の里」。 国の重要無形民俗文化財に指定された製造技術をもつ「薬用 湯の花」の製造・直売所だ

私も2024年の紅葉時期に由布院の人気スポットである金鱗(きんりん)湖を散策する機会があったが、びっくりするほど混雑していて、道路を行き交う車が多く、渋滞にハマってしまった。また、雪の銀山温泉に行こうと電話をしてみたが、目当ての旅館は6カ月前でないと客室を押さえられず、秋口ではもう遅かった。

紅葉時期の由布院
由布院温泉はオーバーツーリズムで渋滞

昨今の事情をふまえた温泉探しのコツ

そんなことで、人気の温泉地は激混みしていて、今は避けたほうが賢明かもしれない。また、昨今は入湯税の増額や、宿泊税が拡大するなどの動きもあって、今後はそういったことが温泉地選びの判断材料のひとつにもなりそうだ。日々の生活で光熱費の負担増や物価高も相まって、旅行に行くハードルが上がっている今だからこそ、精度を上げて、賢く旅をしたいものである。温泉宿探しの参考にしてもらいたい。

(1)自分の価値観に合う宿をどう探すか?

どうせ泊まるなら、できるだけ自分の価値観に合う宿を選びたい。「どんな人が、どのような思いで、サービスを提供してきたか」はオリジナルホームページやブログ、口コミ情報などからも垣間見える。たとえ人物が表には出ていなかったとしても、部屋の設えや料理の盛り付けから、経営者の思いを感じとることはできる。

私が避けているのは、「特徴のない、普通すぎる宿」。ただ、泊まるだけなら問題ないかもしれないが、旅に行くなら、何かしらの感動を持って帰りたい。ロビーに飾られた置き物一つ、花一輪に思いがこもっている宿がいい。

私の場合、温泉地を絞ったら、観光協会のホームページを覗いて、行きたい宿の目星をつける。さらに宿のホームページで「風呂」「部屋」「料理」などを一通りチェック。さらにはグーグル、トリップアドバイザー、じゃらん、楽天などの口コミを確認して、総合的に判断する。

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電話口での対応は重要な判断要素...
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野添 ちかこ
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