自由闊達なイタリアンで欲望のパスタを『ブラマソーレ』@外苑前
料理を自由気ままに単品でオーダーできる『ブラマソーレ』は大人の食堂のようなイタリアン。現地に根差した骨太さを感じる皿は、シンプルでありながら高橋健太シェフの顔がきちんと見えている。その特徴的なエッセンスのひとつが香りだ。
目の前にパスタの皿がやってくると、おいしい匂いに包まれる。そこではやる気持ちを抑えてまず深呼吸をひとつ。香りを存分に味わってからひと口目を始めたい。
イカスミのスパゲッティーニ2300円
イカスミの濃厚な香りをまとったスパゲッティーニはチーズやアーモンドが脇を固め、猛烈にワインを求めたくなる。噛めば小麦の風味が広がるショートパスタのブッコリは、ラグーとのコントラストが絶妙。そこに合いの手で赤ワインを差し込めば、もう最高にごきげんだ。
さらにうれしいのは、メニューに「パスタ(種類)はお好みで変更できます」と書かれていること。「好きなものを好きなように食べるのが一番」というホスピタリティが食いしん坊を喜ばせる。
店主:高橋健太さん「定番に加えて季節に合わせたパスタも登場しますよ」
[店名]『ブラマソーレ』
[住所]東京都渋谷区神宮前3-42-5・1階
[電話]03-6434-0615
[営業時間]11時半~14時、17時半~23時、土・祝:11時半~15時、17時半~23時
[休日]日、祝月
[交通]地下鉄銀座線外苑前駅3番出口から徒歩5分
手打ちの聖地で愛されるソウル・パスタ『トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ』@目黒
手打ちパスタの聖地・エミリア=ロマーニャ州のパッサテッリは、パン粉のパスタだ。
アサリとミニトマトのソースパッサテッリアッシュッティ2400円
『トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ』では自家製トスカーナパン(無塩パン)を挽き、卵、チーズと合わせ、絞り器でにょろりと押し出す。これを半乾燥させたのがアッシュッティ。
アサリとプチトマトのダシ汁をスポンジのように吸い、膨らみきったパン粉パスタのじわり、ざらり、ほろり。生地に忍ばせたナツメグやレモン皮の爽やかな余韻に、この州の美しい海岸線が浮かぶ。
ラビオリをくるりと丸めたトルテッリーニの詰め物は、豚肉とモルタデッラ(喉脂(のどし)入りソーセージ)、パルミジャーノが伝統的。鶏ガラと牛すじのスープの中でパスタを少し煮ることで詰め物の旨みが溶け出した、滋味深き味わいだ。
今年で20周年。2代目シェフの三浦慶文さんは、代々のイタリア愛を継ぐ人。「変わらない」と言わせる味を守りながら、より現地感を求め、磨き込んでいる。
シェフ:三浦慶文さん「イタリアにはまだまだ知らない美味があります」
[店名]『トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ』
[住所]東京都品川区上大崎2-9-26
[電話]03-6408-1488
[営業時間]17時~22時LO
[休日]日
[交通]JR山手線ほか目黒駅東口から徒歩4分