旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■カラフル
正解:ルバーブ
難易度:★★★★☆
砂糖との相性は抜群です
赤みがかった太い茎、まるでフキのような見た目の野菜であるルバーブは、タデ科の多年草で、原産地はシベリアです。
古代中国では、薬用植物「大黄(だいおう)」として利用されていました。これがやがてヨーロッパに伝わり、品種改良を経て現在の食用ルバーブへと変化しました。
ちなみに、根茎は古くから下剤として使用されていました。また、消化促進、炎症の抑制などの効果があることも知られています。
旬の時期はおもに5月~7月頃と、9月~10月頃の秋の2回です。とくに、5月~7月頃に収穫されるものはもっとも色が濃く、美味しいといわれています。
国内でのおもな産地は、長野や北海道、群馬など、冷涼な地域です。とはいえ、栽培している農家は少ないため、スーパーに並ぶことは稀で、産直市や道の駅などで見かけるのが一般的です。
日本ではメジャーな野菜ではありませんが、ヨーロッパではとてもポピュラーな野菜で、とくにイギリスでは春の到来を告げる食材として親しまれ、ジャムやパイ、コンポートなどに利用されています。
また、アメリカの定番デザートである「ルバーブパイ」に欠かせない野菜となっています。
生のままでは強烈な酸味があることがこの野菜の最大の特徴です。ヨーロッパでもルバーブが食用とされるようになったのは、砂糖が安価で手に入るようになった18世紀頃からといわれています。
その酸味ゆえ、砂糖との相性は抜群。細かく刻んで砂糖を加えて煮ると、甘酸っぱく、アプリコットや梅ジャムのような風味に変わります。
パンに塗るのはもちろん、ヨーグルトやバニラアイスに添えれば、極上のスイーツに!
肉料理のソースにもおすすめ。甘酸っぱい味わいは、脂身が多めの豚肉や鴨肉とベストマッチです。
ちなみに、ルバーブの葉にはシュウ酸が多く含まれており、食用には適しません。葉の部分は捨てて茎だけを使うのが一般的です。