もう“とりあえずビール!”って言わない
肥田木(以下・肥)「私ね、もう“とりあえずビール!”って言わないことに決めた!温度管理や設備などすべてに驚くほど徹底している『KEEL’S BAR』のスーパードライのクリスプサーブは爽快だった。昔のビアホールや本場欧州のスタイルを新設備や注ぎ方で体現しているんだけど、これがまあ弾けるような軽い泡でサクッと何杯でも飲める!」
菜「ちゃんとした注ぎ方をしたビールって不思議と何杯でも飲めるんだよね」
井「そうそう、『麦酒大学』は独自にビールの注ぎ方を研究している店で、伝統の注ぎ方もリスペクトしながら常に新しい注ぎ方がないか考えていて、ビールの面白さを教えてくれる。ここはビールのアトラクションを体験しに来たみたいな気分になる演出も楽しくて、リサーチで4杯も飲んでしまったよ。でも立ち飲みだから、飲み過ぎにストップをかけられるのがありがたいかも」
『麦酒(びーる)大学』鶏皮和え650円、枝豆の麦酒漬け450円、麦酒大学注ぎ780円
肥「生ビール4杯は結構いったね(笑)。こちらの取材でいちばん印象的だったのが、『ハイバリー ザ・ケイヴ・オブ・ビア』。昭和の主流だった錫管をクラウドファンディングで復刻させたの。それも物珍しさや昔懐かしさで挑んだのじゃなく、全盛期の味を復活させることで業界と日本に活力を取り戻したいという店主の想いに胸を打たれた。そんな世界唯一の錫管サーバーで注がれた黒ラベルは、雑味のない味でまろやかに感じるんだよね」
戎「くうぅ。会議があってその取材に立ち会えなかったのが残念でならない。校了したら絶対行きます!」
菜「今回の取材で衝撃だったのが、『Beer Engine』のハンドポンプから注ぐ1杯かな」
『Beer Engine』箕面ビールW-IPA(ハーフ)990円
井「へええ、飲んでみたい!どんな味になるの?」
菜「炭酸ガスを注入せず、樽から汲み上げるだけだから、ほぼ泡なしの微炭酸。余計な炭酸ガスがないからこそ、ビールの味がダイレクトに感じられるよ」