煮た大豆と納豆菌から生まれた偶然の産物
大豆のタンパク質をはじめ、ナットウキナーゼ、イソフラボン、食物繊維、ビタミンK、ビタミンB2などの健康成分も多く含まれている納豆は、日本古来のスーパーフードとも言えます。お世辞にもいい香りとは言えない独特の風味とネバネバの糸引きが特徴。でも、実はあのネバネバがポイントで、納豆に含まれるアミノ酸の旨味成分は、かき混ぜればかき混ぜるほど増すと言われています。確かにかき混ぜるほどにネバネバがふんわりとしてきて美味しくなるのがわかります。
今では蒸した大豆を納豆菌によって発酵させて作るのが納豆だとわかっています。起源に諸説があるようですが、煮た大豆が藁に落ちて、藁に付いていた納豆菌による自然発酵でできた偶然の産物だったとか。
納豆は健康食で、クッキングアプリなどを開けば、納豆キムチ、納豆とアボカド、納豆オムレツなどなどおいしいアレンジメニューもさまざまです。でも、そもそも納豆が偶然の産物として誕生したものなら、「こんな奇妙なものを、なぜ食べようと思ったのか?」ということに興味をそそられます。どう見ても匂いを嗅いでも「腐っている」としか感じないものを口にする勇気。それはもう命懸けに違いありません。最初に口にしたのは一体誰だったのでしょうか。