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悠仁さまもご視察予定

今後予定されている皇室の方々の万博会場へのご訪問のうち、すでに発表されているのが天皇、皇后両陛下と秋篠宮さま、悠仁さまのご予定である。悠仁さまは、9月24日の午後に万博会場に入られ、日本館やベルギー館をご視察になる予定だ。翌日の午前中は、おひとりで視察されたのち、午後からはお父さまである秋篠宮さまと合流され、オランダ館などを視察されたのち、帰京される。

天皇、皇后両陛下は、10月4日から京都で行われる国際フォーラムにご出席ののち、同月6日の午後に万博会場に入られる。会場内では、国連パビリオン、国際機関館、いのちの未来をご視察になられる予定だ。

はじめて大阪・関西万博を訪れることが決まった秋篠宮悠仁さま。〔写真は成年式のお車列で。〕=2025年9月6日、東京都千代田区
大阪・関西万博の開会式で訪れた際には、大阪ヘルスケアパビリオンをご視察された天皇陛下と皇后雅子さま=2025年4月11日、大阪市此花区

1970年万博の総入場者数は当時最多

「大阪万博」と聞くと、今から55年前の“万博「EXPO’70」”を思い出す方もおられることだろう。1970(昭和45)年3月15日から9月13日までの183日間にわたり開催され、77の国と4つの国際機関などが参加して、日本の経済成長を象徴するイベントして実施された。当初は、81の国がエントリーしたものの、9か国が参加を取り消し、最終的に77か国が参加した。目標入場者数は3000万人であったのに対し、総入場者数は約6422万人であった。この記録は、2010年に中国・上海市で行われた「上海万博(上海国際博覧会/総入場者数7308万人)」が開催されるまでは、万博史上最多だった。

昭和天皇、香淳皇后は、開会式を含め3回にわたり足を運ばれた。1回目は3月14日の開会式で、2回目は7月13日からの4日間、3回目は8月16日からの3日間の計8日間であった。当時の開会式には、上皇上皇后両陛下(当時は皇太子同妃両殿下)と三笠宮崇仁親王、同百合子妃も出席され、浩宮時代の天皇陛下と礼宮時代の秋篠宮さまも夏休みを利用して万博会場を訪れている。昭和天皇が3回の訪問で視察されたパビリオンは、アメリカをはじめとする38の国とエキスポタワーや国連館など6つの施設で、このほかにも会場内で運行していたモノレールやロープウェイ(近鉄レインボーロープウェイ)にも乗車された。

日本で行われたこの2つの“万国博覧会”の間には、2005(平成17)年に愛知県で開催された日本国際博覧会「愛・地球博」がある。それから数えても現開催までに20年の歳月が経過した。昭和、平成、令和に開催された3つの万博を体感された皇室の方は、天皇陛下と秋篠宮さまのお二方だけとなる。

全世界交歓の祭典と国際親善。それは、55年前の英国チャールズ皇太子(現・国王)、オランダのベアトリクス王女(のちの国王、現在は退位され王女)夫妻らの来日にはじまった。

大阪万博の開会式でおことばを述べられる昭和天皇。左から皇太子妃殿下美智子さま(現・上皇后さま)、皇太子殿下(現・上皇さま)、入江相政侍従長、昭和天皇、〔ひとりおいて〕香淳皇后、三笠宮崇仁親王、〔ひとりおいて〕百合子親王妃=1970年3月14日、大阪府吹田市、写真所蔵JLNA
大阪万博会場を訪れた浩宮さま(現・天皇陛下)と礼宮さま(現・秋篠宮皇嗣殿下)=1970年8月4日、大阪府吹田市、写真所蔵JLNA
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文・写真/工藤直通

くどう・なおみち。日本地方新聞協会・皇室担当写真記者。1970年、東京都生まれ。10歳から始めた鉄道写真をきっかけに、中学生の頃より特別列車(お召列車)の撮影を通じて皇室に関心をもつようになる。高校在学中から出版業に携わり、以降、乗り物を通じた皇室取材を重ねる。著書に「天皇陛下と皇族方と乗り物と」(講談社ビーシー/講談社)、「天皇陛下と鉄道」(交通新聞社)など。

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