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国宝→重要文化財→再び、国宝になった松江城

それではお城散策にうつります。「千鳥城(ちどりじょう)」とも呼ばれる松江城。一言で表現すると、日本海側に暮らす人々の思いを映すようなお城です。派手さはありませんが「質実剛健」、品のある佇まいに惚れ惚れします。「千鳥城」の由来は、天守の屋根にある装飾が、千鳥が羽を広げたように見えることや、宍道湖に多くの千鳥が生息していたことに由来するそうです。

松江城

松江城のハイライトは国宝指定にまつわるドラマテッィクなエピソードにつきます。松江城天守は1935(昭和10)年、姫路城に続き国宝に指定されました。ところが、1950(昭和25)年に国宝基準が変更になり、重要文化財となってしまいました。理由は建築された時代が特定できないこと。国宝復帰には新資料が必要とされ、それから松江市や関係者の懸命な調査が始まります。

2012年(平成24年)、お城の隣にある松江神社で「慶長十六」と書かれた祈祷札が見つかります。天守落成の際に祈祷が行われた可能性を示すものですが、松江城のものと証明するにはどうするか。関係者は、祈祷札の釘穴(はりあな)に一致する釘穴がある柱を探すという、気の遠くなる作業に挑みます。そしてついに、地階の柱の小さな穴と祈祷札についた釘穴がぴったり一致したのです。

天守完成が慶長16(1611)年以前であることが確定し、これらにより2015(平成27)年7月8日、65年ぶりに国宝に復活しました。まさに執念の調査。天守閣から望む同地のシンボル、宍道湖のご加護もあったのかも知れません。

松江城(最上階から望む宍道湖)
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