旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■サクッ
正解:ピスタチオ
難易度:★★☆☆☆
おつまみにも、スイーツにも大活躍
ピスタチオとは、ウルシ科カイノキ属に分類される落葉高木から採れる種子のことです。その鮮やかな緑色から「ナッツの女王」や「エメラルド」とも称され、世界中で愛されています。
その歴史は非常に古く、紀元前数千年前から中近東の乾燥地帯で食用とされてきました。聖書にも、カナン地方の特産品としてエジプトへの贈り物に選ばれた記述があり、古くからこの地域において価値のある作物と見なされていたことがわかります。
世界的な生産量の大部分を占めているのはイランとアメリカ(おもにカリフォルニア州)です。この2国で世界のシェアの多くを分け合っていますが、トルコやギリシャ、イタリアのシチリア島なども、量は少ないながらも非常に高品質なピスタチオを産出することで知られています。
とくにシチリア島のエトナ山麓で栽培される「ブロンテ産ピスタチオ」は、2年に一度しか収穫されない希少価値から、世界最高峰の品質と称えられています。
濃厚なコクと華やかな香りがピスタチオの最大の魅力です。ナッツのなかでは比較的軽やかな口当たりでありながら、噛むほどに甘みとコクが広がり、バニラやミルクを思わせるような香りが鼻に抜けます。
この味わいのバランスのよさこそが、塩味のおつまみとしても、甘みを生かしたスイーツの材料としても幅広く使われる理由です。
殻付きのままローストされたものを手で剥きながら食べるのが一般的ですが、ペースト状にしてパスタソースに混ぜたり、細かく砕いて肉料理や魚料理の衣(クラスト)にしたり、使い方のバリエーションは実に多彩です。
中東では、細い麺状の生地で包んで焼き上げる「バクラヴァ」などの伝統菓子作りに欠かせない存在です。
ちなみに、ピスタチオは雌雄異株といって、オスとメスの木が分かれており、風によって受粉が行われるため、広い土地に計画的に植える必要があります。
また、植樹してから実が安定して収穫できるようになるまでに7年から10年もの歳月がかかるため、忍耐強い管理が欠かせません。




