うなぎは客が自ら卓上七輪で焼く、強烈無比なる個性。テレビやネットで話題のうなぎ店『野沢屋本店』だ。失礼ながら懐疑的な印象も漂うその味は予想を覆すものだった!
店頭では恍惚と不安、我にふたつあり!
無秩序に蔦の絡まる外観は”年季”という表現を超えたバイオレンス感。裸電球のブラ下がる店内は、外観に負けぬ野性のクオリティ。そこに響く声。
「いらっしゃいッ!!よく来たな~」
店の座敷奥で牢名主が如く陣取る店主っつうか大将・野沢武氏だ。その目の前には無造作に置かれた数枚の万札。
「今からうなぎが届くからよ。その支払いだよ。ウチはレジなんてねェしな」
荒くれたセリフからわかるのは、その日消費されるうなぎは、その日の営業直前に業者から届くという事実。
次々とやってくる予約客とほぼ同時に活鰻が届き、店頭の桶へと放たれる。
「よ~し、レッツゴーだ!!」という大将の号令一下。全客が桶へ向かい、自分が食べるうなぎを自分で網ですくう。そしてうなぎは大将に割かれ、卓へと届き、これを卓上七輪の火で、自らの手で焼くのだ。
「皮から焼いて15秒でターン!そしたら15秒焼いて…」大将から焼き方の説明もあるが、最重要項目はこれ!!
「テメェのうなぎはテメェで自己管理」
うなぎ3500円(ご飯、味噌汁、トマト&奴付き)
さぁ焼いて喰う。うなぎ一枚目の焼きの足りなさを反省して焼いた二枚目。より好みの味になり、さらに経験値を積んだ三枚目。まさに自分好みにビチィ~ッと決まった時のテメェも驚く旨さは何だ!?
自己管理への達成感も相まり、全身のアドレナリンがマジで吹き出た、今までの食体験ではなかった、味覚にとどまらない五感の震え。全細胞でたまらんぞ野沢屋本店!!
帰路の車中。2026年8月号の特集で何軒もうなぎを食べ歩いた編集・武内も「うなぎの概念…変わった」と呟くし、いや、うなぎへの既成概念を捨てて喰え。うなぎにゃ関東流と関西流があるが、新たな流派『野沢屋流』と邂逅した想い。
そして今。次はもっとうまく焼いて喰える確信に、もはや野沢屋中毒!
『野沢屋本店』@群馬
[店名]『野沢屋本店』
[住所]群馬県太田市東本町22-6
[電話]0276-22-3155
[営業時間]11時~14時※うなぎが無くなり次第終了
[休日]不定休
[交通]東武伊勢崎線ほか太田駅北口から徒歩2分
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年8月号発売時点の情報です。









