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赤ちょうちんとけれんみなき看板、これぞ大衆居酒屋な「一心」で理想の締め

大甚のあとに向かったのが、名古屋駅前にある1986年(昭和61年)創業の居酒屋『一心(名古屋市中村区)』です。駅チカですが、周辺には意外と飲食店が少なく、どこか穴場のような雰囲気があります。迎えてくれたのは、まさに「大衆居酒屋はこうあるべき」と思わせる外観。大きな赤ちょうちんに、けれんみのない書体の看板。さらに酒造メーカーの看板も誇らしげに掲げられ、その佇まいからは長年地元で愛されてきた風格が漂っています。

一心

大好きなアジ。大甚では塩焼きをいただきましたが、一心では刺し身があったので、ハーフサイズの野菜サラダと一緒に注文しました。まさに二軒またぎのアジのフルコースです(笑)。

サラダは玉ねぎ、レタス、キャベツ、ニンジンなど野菜たっぷり。添えられたスパゲティサラダもよいアクセントになっています。こういうシンプルなサラダがいいですね。余計な飾りはなく実直なおいしさで、看板と同じくけれんみがありません。新鮮なアジは、ほどよい甘みと旨味があり、思わずビールが進みます。

一心(アジの刺身と野菜サラダハーフ)

しばらく店内を眺めてみました。皆さん、ビールや日本酒を料理に合わせながら、それぞれ楽しそうな時間を過ごしています。女将さんらしき方の名札には、「おかあちゃん」の文字。そのふくよかな笑顔を見ていると、こちらまで幸せな気分になってきます。

では、そろそろ締めに移りましょう。

一心(山芋鉄火)

隣の方が食べていたのを見て、思わず真似をして注文したのが山芋鉄火です。ありそうで意外と見かけないのが、居酒屋の巻き物。一心には、それがあるんです。巻き物で締めるというのは、理想の居酒屋らしい終わり方ではないでしょうか。女将さんにお礼を申し上げ、温かな余韻に浸りながら、お店を後にしました。

魔都・名古屋駅の夜景

一心で食事を終え、ほろ酔い気分で名古屋駅の高層ビル街の夜景を眺めます。まるで近未来のSF映画のような光景に、「いま私は魔都にいる……」と感慨深くなったのは、お酒のせいでしょうか。名古屋グルメの全貌はまだまだこれから。次回はいよいよ「名古屋メシ」をご紹介します。みそかつ、手羽先、それともひつまぶし? どんな料理が登場するのか、どうぞお楽しみに!

文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。

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