ボディサイズも絶妙に面白い
初期型のボディサイズは、全長4700×全幅1790×全高1500mm、ホイールベース2765mm。ここで面白いのが、全高が1.5mというところ。これは当時の立体駐車場事情を意識しながら、室内は広くするというパッケージングだ。初代オデッセイを売りたい大阪のホンダディーラーが独自にローダウンサスキットを用意して、立体駐車場に入るようにしていたという有名な話があるが、立体駐車場が使えるかどうかというのは重要な問題だったのだ。
アヴァンシアは現在のSUVとは完全に違う発想。「背を高くして室内を広げる」のではなく、低い全高のままホイールベースを使って室内を広げた。
4WDがまた面白い
L-4、V-4という4WD仕様も設定。これは単に「4WDだから車高を上げました」ではなく、4WD車はFF車とは違った外観が与えられていた。RVテイストを強めた専用バンパーやオーバーフェンダー、ルーフレールなどを装備して見た目でもFFモデルと差別化が図られていた。
つまりホンダ自身が、「このクルマをどういうカテゴリーに置くのか」、と最後まで悩んでいたようにも見える。
この“迷走感”は、逆にアヴァンシアの面白さでもあると言えるだろう。
伝説の「ヌーベルバーグ」
2001年9月のマイナーチェンジで、「ヌーベルバーグ」というグレードを追加。これはなんと、ローダウンサスペンションを採用したスポーティ仕様で、オデッセイのアブソルートに匹敵するモデルということ。
しかし考えてみると、『四座平等リムジン』を掲げていた高級ワゴンに、ローダウン+スポーティ路線を追加したわけだ。
当時は「リムジンなのかスポーツワゴンなのか、それともSUVなのか?」というツッコミもあったが、ホンダの迷走感は否定できない。
そして2001年のマイチェン後は販売計画が月800台まで落ちていた。デビュー時の月販目標3000台から大幅に下がっている。言い方は悪いが、ホンダがあれこれ動くたびに、ユーザーの心が離れていった。





