福神漬けはなぜ赤い?
そもそも福神漬とは?
このネット時代、そんなのは調べればすぐわかるんですが、発祥にはふたつの説がある。ひとつは、江戸寛文年間に上野寛永寺に勧学寮を建立した了翁道覚が考案した説。
しかし、現在の福神漬のスタイルを考えると、明治初期に今の『酒悦(当時は山田屋)』の15代目が考案。七種の野菜を用いたことから『福神漬』と命名された説が有力か?
ちなみに酒悦が現在も販売している元祖『福神漬』の七つの食材は”大根、なす、なた豆、蓮根、かぶ、しそ、うり”。
しかし先ほどワタシが近所で買ってきた品は”大根、なす、なた豆、蓮根、しそ、しょうが”と、七種に満たない六福神!いいのかこれ!?と思ったら、日本農林規格に答えはあった。
概略を書くと、”大根、なす、なた豆、蓮根、しそ、うり、きゅうり、しょうが、竹の子、舞茸、唐辛子を細刻したもの又はしその実、ごま(これを『ふくじんの原料』と呼ぶ)のうち5種類以上の原材料を主原料とし醤油に漬けたもの”を『ふくじん漬け』と呼ぶのだった。
さて、カレーの定番添え物になった由来は?というと、有名なのは、大正時代に日本郵船の欧州航路で始まった説。
だがカレーとは関係なく、日露戦争時には陸海軍ともに、米で腹を満たすため、ゴハンの友として必ず保存のきく福神漬けが米に添えられていたし、昭和初期の洋食堂でも、やはりライスには必ず添えられていたという事実もある。洋食のライスの横には福神漬という自然慣習が元々あり、その名残が今、カレーにのみ生きているという説も記しておきたい。
そして編集・武内の疑問である”福神漬はなぜ赤い?”だ。
その説として有名なのが”チャツネに影響された”って説。これぞ怪しい!だって、チャツネっていろんな種類あるけど、赤のチャツネって珍しいよ。
それより食欲食として、ゴハンに映える色として、売れそうなんで単純に赤くしたっていう理由のほうがはるかに説得力あると思うんですが。
それはともかく最近は赤よりも茶色が主流に戻りつつはある。
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