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町中華やラーメン専門店よりも旨い東海ローカルチェーン店

最近、その地域にしか存在しない、うどんやラーメン、ハンバーガーなどのローカルチェーンが注目を集めている

「チャーラーの旅」の拠点である東海地方のラーメンチェーンで出しているチャーラーは、そこらの町中華やラーメン専門店よりも旨いと評判だ。

『豚旨(とんこく)うま屋ラーメン』は、愛知県と岐阜県、三重県、滋賀県に33店舗を展開。写真は、愛知県清須市にある春日店

そのラーメンチェーンとは、愛知県春日井市に本店がある『豚旨(とんこく) うま屋ラーメン』。おそらく、愛知県在住の方なら知らない人はいないだろう。

メニューの豊富さをウリにしているチェーン店が多い中、ここのラーメンは、「特製ラーメン」(620円)と「チャーシューメン」(750円)の2種類のみ。東海地方のチェーンだからといって「台湾ラーメン」も置いていない。この潔さはとても好感が持てる。オンリーワンをめざす心意気がヒシヒシと伝わってくる。

おっと、チャーラーに話を戻そう。ここは「うま屋セット」(980円)なる「特製ラーメン」と「ミニチャーハン」のセットがあり、ランチ(開店〜15時)でも「チャーハンセット」(930円)として提供している。このチャーラーの完成度がメチャメチャ高いのである。

ランチの「チャーハンセット」(930円)の「特製ラーメン」。無料の九条ネギや卓上のニラ辛子、紅ショウガで味変も楽しめる

まずは、「特製ラーメン」。スープはとんこつ醤油。厳選した豚骨と香味野菜をベースに、完成まで18時間以上もかかるという。しかも、チェーン店にありがちなセントラルキッチンではなく、チャーシューやメンマも各店舗で仕込んでいる

麺は中太ストレート。厳選した小麦粉と岐阜県・長良川の上流水で打ち上げていて、スープとの絡み具合はもちろん、なめらかな舌触りとのど越しの良さ、適度なコシが楽しめる。

とんこつ醤油のラーメンは、一歩間違うと、とんこつ特有のアンモニア臭のような臭みを感じることがある。店に入った瞬間に臭うこともある。が、ここは皆無。店で仕込むので、味にバラツキがあってもおかしくはないのに、どの店舗へ行っても味のブレはない。きっと、丁寧に作っているのだろう。

今まで食べたものを凌駕する旨さ「名物チャーハン」

「ミニチャーハン」。「特製ラーメン」との相性は抜群だ

特筆すべきは、「ミニチャーハン」。単品では「名物チャーハン」(600円)として販売されている。

これがもう、メチャクチャ旨いのである

ラーメンチェーンのチャーハンは、どちらかといえば、サイドメニュー的なポジションだが、ここは違う。チャーハンだけを食べに来る客も数多くいる、その名の通り「名物」なのだ。

作り置きはせず、注文が入るごとに調理しているのも美味しさの秘密。それこそ、ランチタイムのピークには、中華鍋を振る音が店内に響き渡っている。

具材は、チャーシューと九条ネギ、刻み玉ネギ、卵。味付けは自家製の醤油ダレ、と至ってシンプル。レンゲですくって口の中に入れると、醤油ダレの香ばしさが広がる。ふわっとしたやさしいものではなく、ガツンとくる。

そして、ご飯一粒ひと粒に染み込んだ自家製チャーシューと九条ネギの旨みが後からやってくる。こりゃ旨い! そりゃ名物になるわけだ。今まで食べたチャーハンはいったい何だったのかと思うほど

「チャーハンセット」。九条ネギはオーダーの際に伝えれば持ってきてくれる

ただ、気になるのは、チャーラーの醍醐味である交互に食べたときのバランス。ゆえに私はシンプルな醤油ラーメンとチャーハンの組み合わせがいちばんだと思い込んでいた。

実際に食べてみると、これが実にマッチしている。『うま屋』は、ラーメン専門店なので、おそらく、「特製ラーメン」ありきでそれに合うチャーハンを開発したのだろう。チェーン店とはいえ、決して侮ることはできない。

今後、「チャーラーの旅」では、他府県のラーメンチェーンのチャーラーもどんどんレポートしていこうと思う。お楽しみに!

撮影・文/永谷正樹

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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