吉祥寺に中華の新星がキラッ★と登場! の件
中華屋に行くと、反射的にレバニラ炒めを頼むおっさん女子とは、私のことです(連載58回を参照)。
でも今回は、レバニラなどという庶民的なメニューがない、中華料理のお店を紹介しようと思います。
いわゆる本格中華という感じの店ね!
まず、吉祥寺北口の中華の雄といえば、連載6回で紹介した、何を食べても美味しい広東料理の『S』である。
そして吉祥寺南口の中華の雄は、隠れ家的存在であるが、おそらく吉祥寺の中国料理でNo.1と誰もが認める『C』である。
この2店舗は、タイプは違うけど吉祥寺の中華の両雄だと思うおっさん女子なんですよ。
料理が美味しいのはもちろんなんだけど、年配の武蔵野マダム天国でもあるんだよね(笑)。
やっぱね、店に厳しい武蔵野マダムがお金を落とさないと、吉祥寺の店は長続きしないよね。
その層に手厚く行かないとダメなんだよ、と思うワケです。
そうしないと吉祥寺で30年とか、40年は続けられない気がします。
イラスト/スタジヲワンツー
吉祥寺・中華の両雄に迫る注目店『Y』が2018年末にオープン!
はっきり言ってこの『S』と『C』の中華両雄はゆるぎないのですが、2018年の年末、「ここは、吉祥寺の中華の新星じゃないの?」と言ってもいい店がオープンしました。
場所は大正通り。
四川料理の『Y』です。
印鑑屋さんの一角を改装した、若いご夫婦がやっている12席くらいの小さなお店です。
ダンナさんが調理、奥さんがサービス担当。
ランチタイムに行くと、非常にバラエティ感のある客層で、基本的に席が埋まっています。
私が行ったある日は満席でしたが、若い男性2人組、年配の夫婦+娘の3人、ママ友と思しき女子2人組、30代くらいの男性1人、そしておっさん女子という客層でした。
オープン当初から老若男女に支持されている感があって、その点もかなりの有望株だと思います(おっさん女子の老若男女の法則)。
先日、店の前を通りかかったら、開店前に店の前で待つ年配夫婦の姿が……。
ウワサを聞いてわざわざ来た、という感じ。
ランチは、四川の代表料理の『麻婆豆腐』、週替わりの『肉御膳』と『海鮮御膳』、『麺飯』という基本ラインナップ。
『麻婆豆腐』が追加料金で四川の本場の辛さに調整できます。
私は、肉と海鮮の両方を食べてみたけど、どっちも美味しい。
私が食べた肉は『大山地鶏と旬の野菜の甘味噌炒め』で、海鮮は『蓮根と海老すり身のはさみ揚げ唐辛子ピクルス甘酢ソース』でした。
前菜2品+中国の漬物+メイン+スープ+ごはんの定食です。
ランチ価格は吉祥寺の相場より高めですけど、内容的に適正価格だと思うので、この店はこれでいいと思います。
はっきり言って、何もかもが美味しい。
味付けはしっかりめで、パンチがあって白飯も進みます。
そして、それを見越してか、ごはんも大盛気味です(笑)。
しかも、おかわりOK!
料理に個性があると思う。
ちなみに年配夫婦+娘は、3人とも違うメニューを頼んで、シェアしあっていた(笑)。
その気持ちわかるわぁ。ランチを全種類食べたい感じがするんだよね。
そしてお父さんが、奥さんと娘さんから白飯を分けてもらっていた(笑)。
この気持ちもわかるわぁ。
夜は予約が必要っぽいですけど、これは夜も行くべきだな、コースで食べたい! と思ったおっさん女子。
あと、体調のいい時に『麻婆豆腐』の四川の辛さバージョンを食べたいです。
正直、吉祥寺のニューオープンの店って、地元民は様子見っていう感じなんだけど(笑)。
なぜかというと、オープン当初は“どーっ”とお客さんが来て、その後、思いっきり“すーっ”と引いていき、1年くらいで閉店……という店が多いんですよ。
これはデジャヴかっていうくらい、本当に多い。
最近は、1年もたずに、3ヵ月~半年くらいで閉店してしまう店も増えている。
まず、オープンしてすぐに土日祝の観光客的な人に荒らされ、地元民は混んでいるのでスルー。
それで、平日がガラガラで、なかなかお客さんが定着しないんだよね。
荒らされた後を辛抱して、どう立て直すか? というのが勝負だと思うんですよね(超上から目線)。
でも『Y』は、オープン当初から、そういう類の店とはちょっと違う……という感じなので、紹介してみました。
ここは、地元民に愛される店になりそうな予感。
お店は小さいけれど、美味しい料理と、インテリアもなにげにステキなので、おすすめです。
天野七月/あまのななつき
ライター&ときどきエディター。吉祥寺在住、ざっくり30年くらい。基本おっさん女子、たま~に乙女マインド。いつも吉祥寺をふらふらしています。ちなみに無芸大食。
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