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全店実食調査!『おとなの週末』が自信を持っておすすめするお店をご紹介します。今回は、東京・新宿三丁目のジャズ喫茶&バー『Jazz Cafe & Bar DUG』です。1977(昭和52)年創業です。

ジャズ音楽と時を止めた空間がやさしく包む

階段を降りていくと静かな4ビートが耳に入る。レンガ壁に囲まれた店内はまるでタイムスリップしたように懐かしい雰囲気だ。2代目店主は「何年かぶりに来ても『変わらないね』と言ってもらえるように」と、内装は開店当時のままだと話す。

現『DUG』の前身が靖国通りのこの地に生まれたのは1977年のこと。新宿のジャズ喫茶シーンを作った『DIG』の支店としてオープンした。

ミートパイ 540円、ボウモア12年 1130円

『Jazz Cafe & Bar DUG』(手前)ミートパイ 540円、(奥)ボウモア12年 1130円 店主のお母様が手作りするミートパイは素朴ながらスパイスが効いて美味。つまみとしていただくのも◎

『DIG』がおしゃべり禁止の店だったのに対し『DUG』はそうしたルールはなし。お酒や食事を楽しみながら会話もできるという大らかさだ。お酒はカクテルが100種以上、ウイスキー50種以上という豊富さ。グラスを傾けながらゆったり、音楽に浸りたい。

『Jazz Cafe & Bar DUG』

店主が見てきた新宿の移り変わり

新宿には、剣呑な繁華街という面以外に文化的な街としての側面があったようだ。「今でも新宿には音楽を聴けるバーなんかが多くあるけど、あの頃はもっと多かった。特に『DIG』ができた頃は新宿にジャズ喫茶が溢れていましたね」と話すのは『DUG』の2代目店主・中平塁さん。

『DIG』は塁さんの父で初代店主の中平穂積さんが1961年アルタ裏のビルに開いたジャズ喫茶。人気を集め、ジャズ喫茶ブームを盛り上げた。当時の『DIG』には芸術家の卵を引き寄せるような雰囲気があり、自分の作品を店に飾ってくれと持ち込む人が後を経たなかったそう。

「あそこのテーブル席にはよく写真家の荒木経惟さんが座っていてね。いつも4、5人で来て打ち合わせをしていたから”荒木テーブル”って呼んでいたんです」というように、同店には著名人も多く訪れていた。

『DUG』の2代目店主・中平塁さん

東京・新宿三丁目『Jazz Cafe & Bar DUG』

[住所]東京都新宿区新宿3-15-12
[電話]03-3354-7776
[営業時間]12時〜23時半
[休日]無休 
[交通]地下鉄丸ノ内線ほか新宿三丁目駅B5出口から徒歩4分

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2024年3月号

撮影/小島 昇、取材/藤沢緑彩
※2023年9月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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