旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:クレソン
難易度:★★★★☆
お肉のつけ合わせだけなんてもったいない
一年を通して流通しているクレソン。「西洋セリ」「オランダガラシ」といった別名を持つ、ヨーロッパ原産のアブラナ科の多年草です。ほかのアブラナ科の野菜同様、ほんのりとした苦味や辛味を持つことが特徴です。
3~5月頃に収穫されるものがもっとも色鮮やかで、茎まで柔らか。旬を過ぎたものは茎が太くなり、スジっぽくなってしまいます。
日本に持ち込まれたのは明治時代ですが、はじめは西洋人向けに栽培されていたといわれています。
生命力の強い野菜で、茎を土に埋めておけば、あっという間に繁殖します。この繁殖力ゆえ、各地の河川敷などでは野生化したクレソンが群生している様を見ることもできます。
肉料理の付け合わせとして目にすることが多いのですが、それには理由があります。クレソンに含まれるシニグリンという成分が消化促進作用を持つためです。そのため、肉を食べると胃もたれしやすいといった人はクレソンとともに肉料理を食べるのがおすすめです。その際には、葉だけではなく茎も残さず食べましょう。
クレソンは肉料理のつけ合わせだけではなく、サラダやおひたし、天ぷらや炒め物など、さまざまな料理に使える野菜です。
独特の苦味が苦手という人は、15分ほど水に浸してアク抜きをしましょう。また、若いうちに収穫した「サラダクレソン」なら苦味や辛味が少なく、茎も柔らかです。