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駅前、住宅街、ビルの中……喫茶店はいろんなところにある。天気のいい休日や、予定のない週末なら緑豊かで喧騒もなく、ゆったりとした時間の流れる喫茶店に足を運んでみてほしい。今回は老舗の名店からモーニング、ランチなど食べ物が充実している喫茶店まで、ときめき溢れる喫茶店の大特集。週末の癒しの参考にぜひ!

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明るく暖かい陽射しは店主の人生そのもの『炭火自家焙煎珈琲千茶古(ちゃこ)』@秩父

店主は語る。

「のんびり屋の父に代わり、家業を切り盛りしたしっかり者の母。その姿を見て『女も手に職』と昭和48年、29歳で秩父に喫茶店を開いたの。なぜ喫茶店かって?簡単だと思ったのよ。でもね、東京の暗くて狭い喫茶店とは違う、明るくて広い店にと張り切ったらこんな巨大な建物になっちゃって、秩父は寒いから暖房費がかさむし、コーヒーカップも群馬まで買いに行って、焙煎にまで手を出したから大変で、庭の手入れも重労働なのに別館も建てちゃった。67歳までローン抱えて、ねぇ……」

ブレンドの芳醇な香りを嗅ぎながら、進んで苦労を背負う店主の人生をカウンター越しに聞く。

レモンの爽やかなタルト480円、千茶古ブレンド580円

『炭火自家焙煎珈琲 千茶古(ちゃこ)』(左)レモンの爽やかなタルト 480円 (右)千茶古ブレンド 580円 酸味を生かした千茶古ブレンドなど、自家焙煎の豆を使ったブレンドは3種類。カップはお客さんの雰囲気に合わせて選んでくれる。料理も充実

ピンクのセーターがよく似合う。普段は「おばあちゃんだから暗めの色」だけど、店ではお客さんが元気になるよう明るい色を着る。陽気な店主の笑い声と窓から入る柔らかな光にスッと心が軽くなるのだ。

『炭火自家焙煎珈琲 千茶古(ちゃこ)』店主 田中智佐子さん

店主:田中智佐子さん「四季を通じて美しい秩父にぜひ遊びにきてください」

『炭火自家焙煎珈琲 千茶古(ちゃこ)』200点もの個性的なカップを眺めながら珈琲を味わえるカウンター席は人気。店内は広く家族連れもゆったり。25年前から勤める田中浩子さんはオーナーの右腕だ

こだわりの空間が生む穏やか時間

半世紀前、東京の建築家に依頼するも当時は「秩父どこ?」と驚かれたとか。自然豊かな土地を気に入り設計を引き受けてくれたそう。天井の高い古民家風の建物に合うテーブルやイスも開店当時からのもの。イスの背もたれは建物の外観を模している。

『炭火自家焙煎珈琲 千茶古(ちゃこ)』

中二階は秘密基地のようでグループに人気。レトロな別館は築300年の群馬のお屋敷を解体し、その木材で建てた。音楽会やパーティの利用も可能だ。

『炭火自家焙煎珈琲 千茶古(ちゃこ)』山小屋風の大きな外観。羊山公園も近い。駐車場あり

[住所]埼玉県秩父市熊木町36-2
[電話]0494-24-3085
[営業時間]10時〜17時(土・日・祝〜18時)
[休日]金、毎月20日(土・日・祝の場合は営業、翌日休)
[交通]秩父鉄道御花畑駅から徒歩8分、西武秩父線秩父駅から徒歩15分

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おとなの週末Web編集部
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