自販連発表の2024年4月~2025年3月のまでの乗用車ブランド通称名別順位で4位(96,934台)と好調なのが日産ノートだ。3代目は全車e-Powerと呼ばれるハイブリッドに特化したコンパクトカーとなった。ノートの中で、上位グレードに位置するノートオーラは、その分高額になっているのだが、比率は約半数とノート人気をけん引する存在となっている。その魅力はどこにあるのだろうか?
ノートオーラの価格はベースとなるノートより約48万円上まわる
日本自動車販売協会連合会の統計では、ノートの登録台数にノートオーラも含まれる。しかし別々に算出すると、2024年の1か月平均登録台数は、ノートが4664台、ノートオーラは3816台であった。ノートシリーズ全体なら8480台で、比率に換算するとノートが55%、ノートオーラは45%を占める。
この売れ行きをライバル車に当てはめると、ノートの登録台数はフィットと同等だ。ノートオーラはソリオよりも若干少ないが、堅調に売られている。
ただしノートとノートオーラでは、価格は大きく異なる。2WDの場合、ノートで最も安価なXは229万9000円で、ノートオーラで最も安いGは277万9700円に達する。ノートは5ナンバーサイズのコンパクトカーだが、ノートオーラはボディを3ナンバーサイズに拡幅して、動力性能も少し高い。価格も約48万円上まわるのに、なぜノートオーラがノートと同等に売られているのか。
高くてもお買い得なノートオーラ
その理由は、機能や装備と価格のバランスにより、ノートオーラがノートよりも買い得になるからだ。ノートオーラは、ノートがオプションにしているBSI(後方の並走車両を検知して知らせる安全装備)、LEDヘッドランプのアダプティブ機能、インテリジェントアラウンドビューモニター、アルミホイールなど、31万円相当の装備を標準装着している。
そうなると48万円の価格差から31万円の装備相当額を差し引いた17万円で、ノートオーラはボディを3ナンバーサイズに拡幅して外観の存在感も強め、インパネやシート生地を上級化した。さらに動力性能も向上させたから、ノートオーラは、48万円という価格差以上の価値をノートに加えている。ノートオーラはノートに比べて価格が高くても、機能、装備、質感の違いを考えると買い得なのだ。