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旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?

文/おと週Web編集部、画像/写真AC

【今月の旬食材は?】いま1年で最も旨い食材

■日本のハーブ

正解:さんしょう

難易度:★★☆☆☆

平安貴族も食していました

さんしょうの旬は、5月から6月にかけてです。春の新芽は、とくに香り高く、古くから日本料理に欠かせない食材とされてきました。

また、防腐効果があるとされ、保存食に使われたり、肉の臭み消しとしても使われてきました。

古くから日本で親しまれてきた植物で、奈良時代にはすでにその使用が記録に残っています。当時は、料理に使われていただけでなく、薬草としても重宝されていました。

また、平安時代には、さんしょうを使った料理が貴族の食卓に登場しており、日本書紀や万葉集などの文献にもその名が登場します。

さんしょうの新芽は、うなぎの蒲焼きや、そばの薬味として使われることが多く、料理に爽やかな風味と香りを加えてくれます。

うなぎといえば実や粉山椒ですが、新芽は、実や粉山椒よりも香りがやわらかく、ほんのり青い香りと清涼感があって、こってり甘辛いタレのうなぎに爽やかなアクセントを与えてくれます。

また、「さんしょうの葉の佃煮」は、京都の伝統料理です。

たけのことさんしょうの相性は抜群で、たけのこの木の芽和えや、たけのこさんしょう煮などは春の味覚を楽しめる代表的レシピとして知られています。

若葉の時期を過ぎると、実を収穫する時期に入りますが、実を使ったさんしょう(粒さんしょう)は、8月から9月が旬となります。

小さな干し魚(ちりめんじゃこ)と、さんしょうの実を一緒に炊き上げた「ちりめんさんしょう」は、京都をはじめとする関西地方ではとくにおなじみの佃煮です。

ちなみに、小さなものが大きな力を持っているという意味の「さんしょうは小粒でもピリリと辛い」ということわざがありますが、これはさんしょうの実の特徴に由来しています。

さんしょうの実は、小さくて可愛らしい見た目にもかかわらず、その強烈な辛さと香りが特徴です。この強烈さが、「小粒でもピリリと辛い」という表現につながっているわけです。

さんしょうは家庭菜園などでも栽培しやすい植物ですが、育つまでに時間がかかる植物です。苗を植えて実が収穫できるようになるまでは約4~5年かかることが一般的といわれています。

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美味しいさんしょうの見分け方...
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おとなの週末Web編集部
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