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北海道・帯広から北へ約70km、昭和62(1987)年に廃線となった士幌(しほろ)線の旧線跡、糠平(ぬかびら)湖の中に、幻の鉄道橋「タウシュベツ川橋梁」はあります。約70年間、人の手は加えられず、大雪の過酷な自然の中で風雪に耐えてきた姿は、まるで古代遺跡のようです。温泉も堪能できる幻の鉄道橋への旅で、北海道の廃線を紹介するとともに50年前へタイムスリップしたかのような、貴重写真も公開します。

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タウシュベツ川橋梁の現在

士幌線は大正14(1925)年、帯広駅から上士幌駅まで、昭和14(1939)年に終点の十勝三股(とかちみつまた)駅まで開通しました。開通当時に糠平湖はなく、開通後にダム計画が進みました。

タウシュベツ川橋梁は昭和12(1937)年に完成しました。全長130メートルもある11連のアーチ橋です。

ダム完成時には、タウシュベツ川橋梁を含む士幌線の一部は湖に沈むため、昭和30(1955)年、清水谷駅から糠平駅-幌加(ほろか)駅間の一部は、糠平湖に沿って走る士幌線新線へと変わりました。

使われなくなった士幌線旧線のタウシュベツ川橋梁は、糠平湖にポツンと残されます。それから70年もの間、秋以降は湖に沈み、春先になると姿を現すという事を繰り返してきました。ここ数年、コンクリート部分の崩落が激しく、今にも崩れそうなその姿は、見学に訪れた人の心に強い印象を残しています。

現在、タウシュベツ川橋梁へは、上士幌町観光協会のサイトからタウシュベツ川橋梁へ入るゲート鍵を申し込む方法がありますが、熊も生息する地域なので、ひがし大雪自然センター、ぬかびライフ、ひがし大雪ユースホステル(宿泊客専用)が行っているタウシュベツ川橋梁ツアーに参加するのが安心です。

タウシュベツ川橋梁
タウシュベツ川橋梁
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士幌線・十勝三股駅の栄枯盛衰
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山口博
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