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懐かしの京王5000系電車と出雲スイーツ 一畑鉄道/1981年~2018年

島根県の宍道湖周辺に敷かれた「一畑電車」。
ここには、大手私鉄から移籍してきた電車や、近年一畑オリジナルの新車など、いろいろな電車が走りました。
そのなかでも、私の好きな電車は2100系電車。
ちょっと丸い顔をしたかわいい形です。
数編成あるなかには、一畑オリジナルカラーの黄色の塗装や、島根のキャラクター“しまねっこ”のラッピング車両などがあり、車内まで大きく改造して5000系となった車両もあります。

[観光スタイルに加増された元京王電鉄の5000系(2018年撮影)]

 しばらくの間、東京の京王電鉄時代の色に塗り戻して走っていた車両もありました。

[京王電鉄カラーで走っていた2100系(2017年撮影)]

実は、この電車は高校生のころに通学に使っていた電車でした。
1975年ごろの話です。
このころでも古めの車両(もっと古い床が木の電車もありましたが……)で、特急などは新型車両が入り、主に各駅停車に使われていました。

[京王電鉄を走っていたころの様子。京王では5000系と名付けられていた。(1981年撮影)]

それにしても懐かしいですね。
なんだか学生時代の思い出まで蘇ってきます。
昔乗った電車に出会うと、すごく懐かしい気分になるのは、鉄道ファンに限ったことではないようで、当時の知り合いに写真を見せると「乗ってみたい!」と話は盛り上がります。
ただ、2018年の春に行ったときには、撮影していてこの列車を見かけませんでした。
どうやら直前に検査のためにお休みをしていたようです。
さらに、この原稿を書いている前日に検査から戻ってきたのですが、今度の色は赤色に白線です。
前回の29回目に出てきた旧型車両をイメージしたものになりました。
京王色は終わってしまいましたが、新しい色になった2100系、また撮りに行かなくてはと思っています。

ほかにも、「懐かしの車両」が続々登場!

2015年までは南海から来ていた電車も走っていました。
廃止前にはやはり南海の色でした。
関西の方には、なつかしい電車ではないでしょうか?

[2015年まで走っていた南海の電車(2012年撮影)]

一畑電車にある、もうひとつの鉄道名物はスイッチバック駅です。
スイッチバックというと、列車が前後に走りながら山道を登ってゆく路線を思い出しますが、ここは違うパターンです。
もともと、この先には行きどまりの路線が続いていて、松江方向と出雲市方向それぞれから来た電車がまっすぐ終点に向かう合流の駅でした。
この先の路線がなくなったときに線路を変更しなかったので、現在のスイッチバック駅となりました。

[スイッチバックの一畑口駅。右手前からきた電車は進行方向を変えて左手前の線路に走る。(2009年撮影)]

[一畑口駅のホーム。雰囲気も懐かしい。(2009年撮影)]

この廃止になった終点は一畑駅。
すぐちかくに名寺『一畑薬師』があります。
一畑電車はその名の通り、このお寺への参拝が大きな役割でした。
一畑薬師(一畑寺)は、「目のお薬師様」として有名なお寺です。

[目のお薬師様として知られる一畑薬師(2009年撮影)]

[一畑薬師の狛犬も時代を感じて素晴らしい(2009年撮影)]

いつも賑わう出雲大社に比べて、静かな様子でじっくりとお参りすることができます。
島根に旅行に行くときには、ぜひお参りしてください。

「撮り鉄」しながら、出雲で出会ったスイーツは……!?

さて、出雲のスイーツです。
まず、撮影中の休み時間にいただいたのは『いちごさくら餅』。
第28回のシジミを買った道の駅湯の川で購入しました。
季節は桜の季節だったので、ぴったりです。
いちごを餡でくるみ、お餅と桜の葉で巻いてあります。
さっぱりとした味でした。

[季節限定のいちごさくら餅(2018年撮影)]

抹茶も手持ちがあったのですが、せっかっくなので出雲抹茶をスーパーで購入です。

[地元で買った出雲抹茶(2018年撮影)]

列車を撮るためのアングルを決めてカメラをセットしてから、列車が来るまで、のんびりとお茶の時間です。

[撮影の合間は、やっぱりこれ。のんびりとします。ちなみに車の中です。(2018年撮影)]

もうひとつのスイーツは、出雲ぜんざい。
出雲大社の参道には、ぜんざいを置く甘味屋が並んでいるのですが、次の撮影まで時間がなかったので、お土産用を購入しました。

[お土産用の出雲ぜんざい。お餅のパックと餡のレトルトがセットになっている(2018年撮影)]

[フライパンにシートを敷いて餅を焼く。]

[温めた餡にのせて完成!]

撮影終了後に車の中で餅を焼いて、温めた餡にのせれば、ぜんざいの完成です。
紅白のお餅が楽しい甘味でした。
大好きな列車の撮影をしながら、ご当地ならではの味を楽しむ。
これぞ、撮り鉄の醍醐味です。

佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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