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いつから「ミュージシャン」は「アーティスト」になったのか

いつの頃からだろうか、レコード会社の社員やプロダクションの人間が、所属しているミュージシャンをアーティストと呼ぶようになった。ぼくの記憶では、バブルの始まる前、1980年代半ばぐらいからだったと思う

現在ではアーティストと呼ぶのが当たり前になっている。付き合いのある某大手レコード会社のマネジメント部門に属するマネージャーは、デビューしたばかりの10代のアイドル・タレントでさえ、アーティストさんと呼ぶ。アーティストにさんまで付けているのだ。

この傾向はSNSなどで投稿している、まったく無名のアマチュア・ミュージシャンまで広がっている。ツイッターなら自分のプロフィールに“アーティスト”と堂々と記しているのだ。

単なる言葉なんだから、どうでも良いのかも知れないが、ぼくには違和感がある。アーティスト=芸術家という称号は、自分で名乗ったりするものではなく、人が認めて初めて成立するものではないだろうか

山下達郎の名盤の数々。1980年の『RIDE ON TIME』(中央上)は、同名シングルの大ヒットを受けて制作された

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岩田由記夫
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