やはり上野は味わい深し大人の男にこそおすすめ
そういえば高校生のころ、見知らぬオヤジから声を掛けられたことがある。「働かないか」。たぶん、家出少年か何かと思われたんだろうが、あの頃の上野駅の雰囲気も嫌いではない。
北の玄関口。今も常磐線ホームあたりにはふとそんな面影も……。
てな思いを胸に駅構内3階のエキュートに向かうと、今は昔、すっかり垢抜けた上野駅が開けていて感慨深い。
でも、そこは美術館や博物館、動物園もある土地柄か、どこか浮ついた雰囲気はなく、それを噛み締めつつ、周遊してみると楽しいんだな。
まず最初に覗いたのは『アンジェ ビュロー』。本店は京都河原町にあるセレクトショップ。こだわりのステイショナリーや革小物、書籍やCD もあって思わず前のめりになる。「書斎がテーマ」ってことで、男心が騒ぐんだな。
店長の谷中さんに教えてもらったんだけど、「今インクを集めるのがブーム」らしい。お洒落なラベルでカラバリ豊富、防水や耐退色など色ごとに機能があるっつう「ヌードラーズインク」。いいじゃん。盆栽もかなり気になるし~。
と後ろ髪を引かれつつ、お隣の『スコッチグレイン』へ。ウインドウにカラフルなパンダシューズを発見する。こちら1964年創業の堂々たる紳士革靴店。
上質な革、グッドイヤーウェルト製法、熟練の職人技術により日本人の足に合うように作られるという憧れの一足。そんな真面目な靴屋が真面目に受注生産するパンダ! 大人だなあ。
いずれオレも一足と思いながら、お次はリラクゼーションするのだ。向かいのリフレッシュアトリエ『リラクゼ』へ。
日頃の執筆で肩がバリッとしたオレは、人気という「肩甲骨はがし」を選択。
お~20分の施術で上半身が軽~くなる。調子に乗って「リフレクソロジー」も。アロマトリートメントに癒されるなぁ。
さて、さっぱりしたら行く先は決まっている、その名も『ハイボールズ』だ。
角ハイから響、ラフロイグ……とウイスキー好きにはうれしい各種ハイボール。しかもメガ(通常サイズの2倍)の角ハイが880円ときた。いただきま~す。く~、超強力炭酸がいい感じだ。
つまみの「ナチョス」はオール430円の“とりあえずつまみ”のひとつ。ここ、朝からやってるのもいいんだな。
『アンジェ ビュロー ecute上野店』
ヌードラーズインクは粘性が高く、発色も美しい。万年筆やガラスペンなどで。
ジビエ革を使い、風合いをそのまま生かした革小物や、小さな人形を置いたり気軽に楽しめる“マン盆栽”も!
営業時間:8時〜22時、日・祝 〜21時半
定休日:無休