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業務用も登場! 最新型すしロボットの「ASM430」は1時間に4200個のシャリを成形

すしロボット「ASM430」

このにぎりっこのヒットをきっかけに、翌1985年には業務用すしロボット「すしメーカーASM300」が完成します。以降、自動酢合わせ機「シャリメーカーASM700」、業務用おにぎりロボット「おにぎりメーカーASM500」等、続々と新機種が登場していきます。

現在、市場に投入されているすしロボットの最新型「ASM430」は1時間あたり4200個のシャリを成形します。「ASM430」にはシャリの受け皿にはターンテーブル式のものが採用されています。レコード機器の製造販売を祖とする同社ゆえのしつらえです。

このターンテーブルにも秘密が。「マニアックな部分ではありますが、ターンテーブルはレコード駆動方式であるベルトドライブ方式(ベルトを介してモーターの動力を伝える方式)を導入しています」(金子さん)といいます。細部へのこだわりにニヤリとするレコード好きの方もいるかもしれません。

ASM430のターンテーブル

業務用米飯加工機器に関しての転機は1992年ごろ。

「お寿司は日本の伝統食であるため、職人が握るものという意識が強かったと考えます」と斎藤さんは話します。しかし、バブル崩壊によって人件費削減を余儀なくされた飲食店がコストカットのために導入したことで、すし文化の機械化が進みました。

世界を市場にすしロボットを展開 地域の食文化にも対応

AUTECブランドは1995年にアメリカでの展開を皮切りに海外事業もスタートしています。

海外では日本のように「寿司は職人がにぎらなければいけない」という概念がないことや、当時から巻き起こった「日本食イコールヘルシー」というブームも追い風となり、普及が進みました。AUTECの食品加工機器はヨーロッパなど世界50か国以上で展開しています。

海外ではそれぞれエリアによって、食文化が異なるため需要が違うため、日本との仕様は若干異なるそうです。

「アメリカでは玄米のニーズが高く、玄米をにぎることができるように対応しています。白米と玄米では粒のサイズが異なるため、機械を調整しています。また、韓国ではキンパ(韓国風ののり巻き)を握ることができるように、油分の多いお米を握ることができる仕様にしています」と斎藤さんは話します。

日本だけではなく世界で活躍するオーディオテクニカの米飯加工機器たち。きょうも多くの人たちにひっそりと美味しさを届けています。

文/山本孟毅

写真提供/オーディオテクニカ

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おとなの週末Web編集部 山本
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