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最終決戦「郷土料理」を大胆アレンジ!

最終決戦となる3回戦は、1回戦の勝者・根本シェフ2回戦の勝者・鄭シェフ、そしてここまで指名がなくサバイバルラウンド初の調理となる志田シェフの争いとなりました。根本シェフと志田シェフによるロブションの同門対決がここで実現したわけです。

テーマは「ご当地和牛を使った新しい郷土料理」。神田さんからは「郷土料理だから洗練された料理じゃダメですよ。おおらかな料理を作ってくださいね」という言葉を受けて調理スタート。3回戦は制限時間が45分

ここからは、1回戦、2回戦で試食したマヂカルラブリーに変わって、トリンドル玲奈さんが登場。自身の得意料理が筑前煮という家庭的な一面を見せたトリンドルさんは「ホッとする料理を作ってほしい」とひと言。

調理がはじまり、審査員やトリンドルさんはそれを見ながらどういう仕上がりになるか予想。美味しそうな香りに誘われ、トリンドルさんは思わず「美味しそ〜う」とつぶやく場面も。

そして、志田シェフの調理スピードの速さに一同驚愕。卵白の上にビーフをのせた瞬間には「おぉ」と歓声が上がるなど、各シェフの一挙手一投足に目を奪われていました。

なかなかここまで調理風景をまじまじと見られる機会もなく、見ている私も時間を忘れて没頭しました。

2回戦に続き、1番手となった鄭シェフ。料理名は「和牛焼売とカンテンジャン『薬膳コムタン』とともに」

「和牛焼売とカンテンジャン『薬膳コムタン』とともに」
「和牛焼売とカンテンジャン『薬膳コムタン』とともに」

神奈川県代表とあって、横浜発祥の牛鍋をイメージした一品は、提供前に焼売を炭油にくぐらせて完成。ポットに入ったコムタンを注いで崩しながら食べるというまたしても独創的な料理が登場。

「全国大会がかかった場面で、勇気のある料理!」と神田さんは絶賛すると共に、焼売を作る工程やスピードの落ち着き具合、油に炭の香りを移す画期的な調理方法などにも言及されました。

瀬川さんからは、本能で美味しいと思えるダイナミズムさと、韓国の調味料を合わせた味付けのバランスの良さに賛辞を贈りました。

賛辞を送りつつ、敢えて料理がよりよくなるアドバイスも交えてコメントをしていた瀬川さん
賛辞を送りつつ、敢えて料理がよりよくなるアドバイスも交えてコメントをしていた瀬川さん

2番手は、根本シェフの「秋川牛すき焼き東京の特産物と共に 郷土は すき焼き 雷おこし」

すき焼きをひと皿に凝縮。質のいい東京のブランド牛・秋川牛のステーキの炙りに、東京の特産物である千住ネギや滝野川ゴボウを加え、「お店では使うと絶対に怒られる」という雷おこしをすき焼きのタレに投入。タレを染み込ませています。すき焼きソースをお皿にかけ、卵黄のソースで味変する食べ方を提案しました。

トリンドルさんは「甘〜い。雷おこしとゴボウがカリッとしていて、それぞれの食感の違いが楽しい高級な料理だけど、ほっとさせてくれる」と自身が食べたいと思っていた「ほっとする料理」が出てきて、感動の面持ち。

瀬川さんは「秋川牛の美味しさを最大限に引き出した調理法」と言い「食べることで香ばしさがマスキングされる。とてもいい働きです!」と、雷おこしが入ることでのメリットを話しました。

一方で、普段の根本さんの料理を知る神田さんからは「美味しい。何の文句もない。でも、根本さんの料理は基本的にソースとかがきれいだから、もっと暴れてほしかったというのはある」と、どこか物足りなげでした。

厳しい言葉がありながらも、その端々に愛を感じる批評を行った神田さん
厳しい言葉がありながらも、その端々に愛を感じる批評を行った神田さん

最後に登場した志田シェフは「歴史から未来へ 葉山牛ガレット」を製作。今回のテーマを受けて向かったのは、横須賀。葉山牛を仕入れるためだと言います。

「歴史から未来へ 葉山牛ガレット」
「歴史から未来へ 葉山牛ガレット」

その葉山牛を使って作られたのが「カレーガレット」。横須賀の歴史に関係があるフランス・ブルターニュ地方と、横須賀の海軍カレーをクロスオーバー。

「『横須賀カレーガレット』を海軍カレー、ハンバーガーと肩を並べる横須賀名物と言われるようにしていきたい」と語り、新しい郷土料理を街に根付かせたいという決意を持って挑みました。

そのストーリーに共感したのが、瀬川さん。「カレーを感じられないかなと思ったら、ガレットがスパイシー。斬新な形で予想を裏切ってくれた。新しい料理が完成されていると思いました。地元の若者に愛されそう」と高評価。

そのスパイシーなガレットは米粉を使用。牛肉にスパイス、ハーブ、ニンニク、チーズ、じゃがいもで、ブルターニュ地方のガレットに仕立て、真ん中の卵黄を割って食べ進めます。

トリンドルさんは「米粉でできてるから軽いのかな」と、食べやすさに好印象。

神田さんへサーブする志田シェフ
神田さんへサーブする志田シェフ

しかし、神田さんからは「辛口に言っていいですか?」と発言。志田シェフの料理をよく知っているからこそ、親愛を込めてと話した上で、ガレットの米粉、トッピング、食べさせ方について、厳しいコメントが飛び出しました。

硬い表情で感想を受け止めた志田シェフは、「もっとカレーガレットを突き詰めたい」と前を向いていた姿が印象的でした。

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編集部えびす
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