結果発表! 全国大会に進む2名は!?
そして、結果発表。全国大会に駒を進める2名が発表されます。「ハイレベルで審査をするのがこんなに苦しいのかと思うほど」と正直な気持ちを吐露した瀬川さん。
それほどまでに審査員を悩ませた中、1位に選ばれたのは鄭シェフ。破顔一笑、喜びの表情を見せました。
神田さん、瀬川さんともに「パッション(情熱)がすごい」と評価。「本能に訴えかけられた」という瀬川さんに、神田さんは「構成をひとつでも間違えるとダメになってしまう料理。綱渡り状態の中で淡々とこなすのは、この現場において相当勇気がないとできない。練習量もあるけど、天性のパッションも大きい。これは料理人としてすごい才能だ!」と称え、その褒めっぷりにはMCの山里亮太さんも驚くほど。
2位は志田シェフ。名前を呼ばれた瞬間のホッとした表情が印象深いです。
試食後に酷評した神田さんは、3位になってしまった根本シェフとの差を「根本さんは美味しいソースを作っていたが、挑戦を感じなかった。志田さんは自分の料理を捨てて、郷土料理というテーマに挑んだ。完成度は低いが、そこに夢と工夫があったので」と話しました。
その言葉を受け、志田シェフは「神田さんの辛口評価がありましたし、ここで負けたとしても私はカレーガレットを好きになっていました。今は次戦えるという喜びがひと塩。このままでは勝てないので、ふんどしを締めます」と決意を新たにしました。
収録後、全国大会を果たした鄭シェフ、志田シェフに改めてお話を伺いました。
まずは1位通過の鄭さん。3回戦の料理は調理直前に内容を変えていたことを告白。審査員を唸らせた炭油もそのひとつだったということで、その胆力に驚かされます。
「普段出張イベント・レストランで腕をふるっているので、どこのキッチンでも調理できるのが強み。急なアクシデントの対応にも慣れています。
屋号のSIMは韓国語で「芯」。芯の通った心のこもった料理を出す。私は常にチャレンジをしています。その思いを料理にのせていかに伝えられるか。それが伝わったのか、パッションというコメントをいただいたのがうれしかった。
優勝したら、ラボとしての拠点を作ろうと考えています。最後まで自分のやることをやり、それが伝われば結果につながると信じています」。
強い信念をもとに腕をふるい、試合を重ねることに進化を感じる鄭シェフは全国大会でも驚異の存在となるはずです。
続いて、志田シェフ。年齢制限の関係上、本年がラストイヤー。自身の思いはもちろん、ロブションの仲間への想いを熱く語ってくださいました。
「結婚、妻の出産を機に神奈川県へ移住しました。今回出場にあたって進めた神奈川での食材探しを通して、いろいろと教えていただきました。生産者をみると美味しい理由がわかるんですよ。手間ひまをかけて育てた愛が詰まっているので。
小島シェフに勝ち上がってもらってロブションの3人で3回戦を戦いたかった。でも、それは叶わず。2回戦を見ていて、鄭さんが相当強いと感じました。結果発表のとき、自分の中でも驚くほど「広夢、勝て」と心の中で祈っていた。それだけに負けたときはちょっと涙が出ましたね。
それでも、ここまで一緒に戦ってきて、ロブションはこれだけやれるんだと改めて思えました。根本シェフ、小島シェフと気持ちは一緒。その想いを背負って、全国大会を戦ってきます!」
奇しくも神奈川県代表の2名が全国大会へ進出という結果になりました。おふたりとも、関東・甲信越エリアを勝ち上がった安堵がありつつも、視線はすでに全国へ。
予選ラウンドで実際にお料理を食べさせていただいたおふたりにはぜひ決勝まで残っていただき、そのまま頂点へ駆け上がってほしい! 最後まで僕も追いかけます。
なお、このサバイバルラウンドはTVerで配信中。そして、全国大会は2022年7月24日(日)19時〜ABCテレビ・テレビ朝日系で全国ネットでオンエア。注目の一戦、ぜひテレビでご覧ください。
取材/編集部えびす 写真(C)CHEF-1グランプリ2022