合計81食!!今回も厳選の三ツ星店を発見 東京のうなぎ・スタッフ覆面座談会(前編)

『鰻家』(東京都豊島区)の「うな重特上」

月刊誌『おとなの週末』8月号が発売されました。巻頭の特集は「絶対満足できるご褒美うなぎ」。7月23日と8月4日の「土用の丑の日」(2022年は2回)を控え、東京を中心に水戸、小田原、さいたま、名古屋、三重で大規模な調査を…

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月刊誌『おとなの週末』8月号が発売されました。巻頭の特集は「絶対満足できるご褒美うなぎ」。7月23日と8月4日の「土用の丑の日」(2022年は2回)を控え、東京を中心に水戸、小田原、さいたま、名古屋、三重で大規模な調査を実施した充実の内容です。その中から、「東京のうなぎ・スタッフ覆面座談会」の模様を転載してお届けします。

ついに2ケタ突入!取材拒否の嵐に苦戦

できるだけこれまで紹介したことのないお店をお届けしたい! と、東京中うなぎ店を巡ったのは、ライター肥田木&池田、編集武内&戎の4名。約1ヶ月の間に、うな重の美味しさに歓喜すれば、取材拒否で悲嘆に暮れることもありました。そんな悲喜こもごもや、店選びに失敗しない自分好みの味に出合うための方法も語りました! 文/肥田木奈々

肥「今回のトップネタはやっぱり過去に例を見ないほど取材拒否が多かったこと。池田&戎チーム、おと週の歴史に残る話題を作ってくれてありがと(笑)」

池「いやぁ難航した。どこぞの関西の球団ではないが(笑)、開幕していきなり5連敗。ま、その辺までは冗談半分だったけどね。後はイケるでしょと思ってたのに次々墜ちるという泥沼街道まっしぐら。な、エビー」

戎「そう、僕らのチームだけで12軒も断られる新記録を樹立。関西出身の僕からしたら野球もうなぎも見事なつまずき具合で二重苦でしたよ(笑)。さらに門脇編集長と武内さんからは『交渉ベタ?』と呆れられる始末で、踏んだり蹴ったり。トホホ」

肥「私も2軒断られたから、両チームの数を合わせると今回は取材拒否だけで14軒かあ」

戎「なので調査軒数がどんどん増えて……週によっては昼も夜もうなぎという日が続き、僕は結局20軒以上食べました」

肥「うな重って連日だと脂と米の量がキツいよね。スカートのボタン外して帰った日も少なくない。で、食べた後は髪や体からほのか~に漂うタレの匂いが香水変わり(笑)。帰路で野良猫が2匹も私の後ろを付いてきたもんね。いやこれホント。久々にモテる気分を味わったわ」

武「僕は都内+水戸や小田原の旅ページも含めて延べ25軒は食べたことになるかなあ」

戎「ひゃあ、負けた(笑)」

武「いくらうなぎ好きとはいえ食べ過ぎではと思う今日この頃で。今の僕、体がうなぎの成分で構成されてます、きっと」

肥「なるほど。だから姿がウナギイヌならぬウナギグマに見えるんだね……ふむふむ」

池「あのお、そろそろ本題に入っていいですかあ(笑)。まあしかし、そんなこんなで辿り着いた今回の掲載店。結果的にはいい店揃いましたぜ。しかもそれぞれに個性がありまっせ!」

美味しいうなぎを提供するための大事な工程。「焼き」。お店によって個性が出るのだ

「串は手元で1ミリ動いたら、先は1センチ動くからね」

武「特に印象に残った店は?」

池「名店なら『鰻家』。この道70年で今も焼き場に立つご主人に手を見せてもらったんだけど、いい手をされていたなあ。指に焼きダコがあって、ずっと串を支えてきた歴戦を感じさせる手なんだよ。『串は手元で1ミリ動いたら、先は1センチ動くからね』とか、『昔は“白焼き百遍”といって百回返して焼くように教わった』とか。それが驚きのとろけ具合につながるんだなあ、なんて思いながら話を聞くのが楽しかった」

肥「わかる。私も『すが原』のこだわりに興味津々だった。この店のうなぎ、2時間という驚愕の蒸し時間なんだけど、それって余分な脂を落とし切るため先代が磨いた技なんだって。そこまで蒸すと身が崩れると思うでしょ。でも通常の倍の串を使う串打ちと焼きの技で仕上がりはきれいだし、嫌な脂っこさがない。うなぎってモノによっては胃もたれすることも多いけど、ここは一切ナシ。脂が苦手という人におすすめしたい」

武「旨さを追求する方向性はどの店もほぼ同じなんですが、やはり店主の考えや理想のスタイルには違いがありましたね。僕は今回、(1)蒸し時間の長短(2)焼き時間の長短(3)ご飯の硬さ(こだわり)(4)タレの味(濃い・甘い・さっぱりめ)に注意して調査しました。その4点を気にして食べ比べると自分の好みがわかると思う。好みの味を知っておくと店選びも迷いにくく、結果、財布のためにもベターでは。個人的には蒸しがやや長めで、身を崩さぬよう熟練の技で香ばしく焼いたものが好きかな」

肥「おと週初登場の『宇のじ』と『すが原』がアナタのお気に入りだったよね。しかもブランド『坂東太郎』を仕入れる『宇のじ』は取材そのものも初めてだそう。よくぞ方南町という地味な(笑)エリアで見つけたよね。発掘感があった」

武「お酒がそこそこ揃ってることと、うなぎ以外の肴もあることも僕が好きなポイント。それらをつまみながら、うな重が完成するまでの時間をゆるゆる過ごすのがいいんだよなあ。てことで、先の4点に加えて、店の雰囲気を見つつ、自分の好みに偏らないように判断したのが今回の掲載店。ふわふわ食感が好きな人にも、濃厚な味わいがいい人も、さっぱり食べたい人も、それぞれ違うタイプで満足のいく店が掲載されているのではないかと思います」

(後編に続く)

『おとなの週末』2022年8月号

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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