『新橋 まほろば』 @新橋
絶品うなぎが昼も夜も! 働くビジネスマンの強~い味方
蓋を開けるとこれ。選りすぐりのうなぎが一匹半という圧倒的な満足感。世のうなぎ好きのため、新橋界隈のビジネスマンのため、心意気で高コスパを維持してくれているのが店主の前田さんだ。実は実家が養鰻場ということもあり、子供の頃からうなぎが身近にあった。
うな重(一匹半) 4250円(昼は4150円でサラダなどが付く)
自身の店でも身が柔らかく脂の質がいい活鰻を仕入れるよう日々努力しており、曰く「いいうなぎを仕入れることが大事。品質がいいと串打ちも焼きもきれいに仕上がる」そうだ。朝と夕方の営業前に捌き、基本は注文を受けて生から素焼き。
ふわとろの理想を目指してやや深めに蒸し、その身の蒸気が逃げないうちに万遍なく焼く。箸を入れるとそりゃあもう、ほろりと切れる絶妙な柔らかさで! 夜はうなぎ料理で一杯やれば、疲れた体も元気復活。さ、明日もいっちょ頑張りますか。
[住所]東京都港区新橋2-2-4 パイオニアビル1階奥側
[電話]03-6268-8007
[営業時間]11時15分~14時(材料がなくなり次第終了)、17時15分~22時
[休日]土・日曜日・祝日
[交通]地下鉄三田線内幸町駅A1出口から徒歩1分・JR山手線ほか新橋駅日比谷口から徒歩3分
『鰻 すが原』 @中野新橋
すべては最高のうなぎを供するため、筋の通った信念を貫く
耳を疑ったのは「うちは2時間かけてうなぎを蒸すんです」という2代目のお言葉。これまで特集のたびに何人もの職人さんを取材してきたが、初めて聞いた長さだ。「余分な脂を落とすことで本来の旨みが出る。でも身崩れしやすいから串を7~10本も打つんですよ」。端正に串打ちされたうなぎを宝物でも扱うように両手で丁寧に、備長炭で焼く。
うな重「は」 4620円
そのうな重を食べて合点がいった。変に脂っこくない。旨みが上品。ふわふわ。ナニこれ!ははあ~とひれ伏してしまったのである。基本的にあらかじめ山椒を適宜振ってから供するのは、うなぎの風味と山椒の香りが相まった最高の塩梅で食べてほしいから。
ちなみに白焼きを出さないのは養殖物には合わないと独自に判断したからだそう。それらは先代が磨いた技と教え。ブレない信念がかっこいいねえ。
[住所]東京都中野区本町3-14-19
[電話]03-3372-7066
[営業時間]11時~14時(13時半LO)、17時~20時半(20時LO・うなぎが無くなり次第終了)
[休日]水曜日
[交通]地下鉄丸ノ内線中野新橋駅から徒歩5分
『恵比寿 鰻 松川』 @恵比寿
極上の空間で、最高級のうなぎを味わう贅沢なひと時を
店に向かう道すがら、高まる期待にがぜん胃袋が騒ぎ出す。理由のひとつはここが幻の高級ブランド「共水うなぎ」のみを扱う数少ない店だからだろう。生産者との付き合いは40年ほど。しかも2代目が家業を継ぐ前に修業した店の親方は、ブランドの開発にも携わったという腕利きの職人だ。
その想いも継承する老舗の名店となれば食べる前からもうそわそわ、登場した貴婦人の如きうなぎに身震いである。
鰻重桃(吸物・お新香付)4300円 ※夜は突出し2点・吸物・お新香・デザート付4700円
大井川の伏流水を使い、長期間かけて大切に育てられるそれは、層状に入る脂がとろりと舌を包む上品さ。天然に似た甘い香りも特徴だ。
砂糖を一切使わないタレはこの「共水うなぎ」しかくぐらせない贅沢さで、夏場は気付かない程度に醤油を多めにするなど繊細な配慮がまた素晴らしい。料亭のような店の佇まいも、高揚感をグッと高めてくれる。
[住所]東京都渋谷区恵比寿南2-21-7
[電話]03-6692-5224
[営業時間]11時半~14時(13時半LO)、17時~21時半
[休日]日曜日・第1月曜日
[交通]JR山手線ほか恵比寿駅西口から徒歩7分