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インスタントラーメンを世界に広めた日清食品の創業者・安藤百福氏

答えは(3)「野口聡一宇宙飛行士は宇宙で『焼きそばU.F.O.』を食べた」です

日清食品は、創業者・安藤百福氏の「宇宙食を開発したい」との強い思いにより、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同開発を進め、世界初の宇宙食ラーメン「スペース・ラム」の開発に成功、2005年7月にスペースシャトル「ディスカバリー号」に積み込まれました。その後、野口宇宙飛行士から「宇宙で大好物の焼きそばを食べたい」との要望があったことを受けて「スペース日清焼きそばU.F.O.」が開発され、ISS(国際宇宙ステーション)に滞在する野口宇宙飛行士の携行品として提供されました。(参考[1])

(1)は「信用組合の理事長も兼務していた」が誤りです。
安藤百福氏は、若くして繊維業などで成功しましたが、時勢の影響もあり、すべてを失いました。その後懇願されて理事長を務めた信用組合も1957年に破綻。しかし安藤氏は「失ったのは財産だけ。その分、経験が血や肉となって身についた」と自らを奮い立たせ、戦後闇市のラーメン屋台に並んだ人々の姿と、日本人が麺類好きであることを思い出し、“お湯があれば家庭ですぐ食べられるラーメンを作ろう”と決意。自宅の裏庭に建てた小屋で研究を始め、1日平均4時間の睡眠で丸1年間、1日も休まず研究をつづけたそうです。その結果1958年8月25日に「チキンラーメン」が発売されました。

(2)は「若者の食べ方」が誤りです。
1966年、チキンラーメンを世界に広めようと考えた安藤氏が欧米へ視察旅行に出かけた時、現地のスーパーの担当者たちはチキンラーメンを小さく割って紙コップに入れ、お湯を注ぎフォークで食べ始めました。安藤氏は、アメリカにはどんぶりも箸もない、この食習慣の違いがインスタントラーメンを世界食にするためのカギである、と気づいたそうです。

この経験をヒントに、新しい容器の製作や新技術の導入・考案などの苦心の末、麺をカップに入れてフォークで食べる「カップヌードル」を開発。新製品は1971年9月18日に発売され、1973年のアメリカ進出を皮切りに、世界に広まりました。(参考[2])

「スペース日清焼きそばU.F.O.」など28社・団体の50品目が「宇宙日本食」として認証されています(※写真は、通常のカップ焼きそば)

(参考)
[1] ニュース|日清食品グループ
https://www.nissin.com/jp/news/8934
[2] 安藤百福クロニクル|日清食品グループ
https://www.nissin.com/jp/about/chronicle/

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圓岡太治
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