SNSで最新情報をチェック

先斗町の北端にある隠れ家で日本酒を

京都市街には日本酒を専門に扱うバーや居酒屋も数多く点在しています。せっかくの京都ですから、京都の地酒を楽しまない手はありませんよね。伏見はもちろん、今回伺った京丹後エリア、そして京都市街で醸すものなどなど。お隣兵庫や滋賀などの日本酒にも……と期待に胸を膨らせて向かったのは、先斗町にある日本酒バー『SHUKURA 酒蔵』。

先斗町歌舞練場の歴史ある建物の斜め前。小さな看板と杉玉が目印の『SHUKURA 酒蔵』。
装飾を排したすっきり清潔感のある店内はカウンター6席と4人掛けのテーブルふたつ。

常時60種ほどの日本酒をラインナップし、和らぎ水は仕込み水。今年で11年目を迎えるこの店の代表で利き酒師でもある澤村大介さんに京都の地酒について伺いました。
「伏見はかつて伏水と書かれることもあった名水の土地です。月桂冠や富翁といった400年近い歴史を持つ老舗、宝酒造や黄桜酒造という大きい蔵元もあり、伝統的な味わいが特長ですね。一方で米どころの丹後地方は家族経営の小さい酒蔵がそれぞれ自由に個性的なお酒をつくっている印象があります。昔は洛中にもたくさんの酒蔵があったそうですが、現在中心部に残っているのは俳優の佐々木蔵之介さんの実家の佐々木酒造のみになってしまいました」

うれしい飲み比べセット「京都&滋賀のセット」(2,000円・税込)は3種をたっぷり80mlで提供する。圧倒的な人気メニューで、京都だけ、滋賀だけのリクエストもOK。
〈京の焼き油あげ〉(800円・税込)は、料亭御用達の老舗豆腐店『近喜』のお揚げを香ばしく焼いたもの。国産大豆と京の水でつくられた「お揚げ自体がとてもおいしい」、ハズさない一品だ。
自家製の燻製は、エビ、塩サバ、辛子めんたいのセット(1,200円・税込)。料理のラインナップは、ほぼつまみのみ。ポテサラからオイルサーディンや鯖缶・鶏缶の缶詰アレンジ、酒盗や沖漬けなどの珍味も。

ちなみに京都の地酒とあわせて飲み比べセットにしている滋賀のお酒について聞くと、「琵琶湖の西側は水の湧く場所が限られるため湖畔にいくつか、湖東・湖南の地域には多くの酒蔵が点在しています。多様な蔵があってそちらもおもしろいですよ」と教えてくれた。

「秋はひやおろし、冬は生酒といった限定品も随時入荷します。日本酒は季節ごとの味わいも楽しめるのがいいですね」

メニューの新入荷のページにはひやおろしや無濾過生原酒といった限定品が並び、日本酒の奥深さ、新たな表情に出合う機会をいつも用意しています。

これからの季節は熱燗ぬる燗にも惹かれる。チロリは三十三間堂の西側にある『鍛金工房ウエストサイド33』のもの。
オーナーの澤村大介さんは、関西を中心に蔵元めぐりも欠かさない。この日は丹後の竹野酒造、白杉酒造のお酒もラインナップ。季節モノや限定品など次々入荷するので、新入荷のメニューも要チェックだ。

水に恵まれた地ならではの“お酒を主役に季節のおいしい京都をいただく”、そんな京都旅もありですね。

竹野酒造

住所/京都府京丹後市弥栄町溝谷3622-1
電話/0772-65-2021
営業時間/9:00~17:00
定休日/日・祝日

白杉酒造

住所/京都府京丹後市大宮町周枳954
電話/0772-64-2101
営業時間/9:00~12:00、13:00~17:00 ※冬季(11月1日〜3月31日)は13:15~17:00
定休日/土・日・祝日、その他 臨時休業の場合あり

japanese bar SHUKURA[酒蔵]

住所/京都市中京区木屋町三条下ル石屋町122-4 1F
電話/075-255-0351
営業時間/平日18:00〜翌1:00、土・日・祝日16:00〜翌1:00
定休日/不定休
アクセス/先斗町三条側入口の角 1階 京阪三条駅6番出口より徒歩5分 先斗町歌舞練場北斜め向かい

編集/エディトリアルストア
取材・執筆/成田孝男、渡辺美帆
写真/児玉晴希

※情報は令和4年10月20日現在のものです。

icon-gallery
icon-prev 1 2
関連記事
あなたにおすすめ

関連キーワード

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。3月14日発売の4月号では、「おにぎりとおべん…