旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:ブロッコリー
難易度:★☆☆☆☆
寒くなればなるほど甘くなる
通年、スーパーで手頃な価格で手に入るブロッコリーは旬の時期がわかりづらい野菜ですが、もともとは冬野菜。寒さが厳しくなる11月頃から3月頃が本当の旬なのです。
旬を迎えたブロッコリーは甘味が強くなることです。寒さに耐えることで糖質が生成されるため甘くなるのです。
ブロッコリーはアブラナ科の野菜で、ご先祖様はキャベツと言われています。野生のキャベツの花蕾(からい)=つぼみの部分を品種改良により肥大化させることでブロッコリーが誕生したというのです。
つまり、私たちが普段食べているのはブロッコリーの花のつぼみの部分ということです。収穫せずに放置しておくと下の写真のような花が咲きます。アブラナ科というだけに、アブラナの花とそっくりですね。
ちなみに、色は異なるものの形状が似ているカリフラワーは、ブロッコリーが突然変異して生まれたものです。
ブロッコリーが日本に伝来したのは明治時代頃と言われていますが、最初は観賞用の植物であり、食用にされ始めたのは1970年代頃からです。
ブロッコリーの茎を捨ててしまっていませんか? それはもったいない! 茎には旨味成分であるグルタミン酸が詰まっていて、出汁がとれるくらいなのです。そのため、お味噌汁やスープの具に使用すれば出汁を入れなくても美味しくいただくことができます。また、きんぴらにしても美味です。
ただし、外側の皮は硬いため、皮を剥いて中の柔らかな部分を使用しましょう。
美味しいブロッコリーの選び方
色は鮮やかで濃いもの、つぼみのひとつひとつが小さく、大きさが揃っていて、ぎっしりと詰まっているものを選びましょう。つぼみが黄色や茶色に変色したものは傷んでいる証拠です。
また、切り口は乾燥していないもののほうが新鮮です。茎に空洞ができていないもののほうが茎まで美味しくいただけますが、腐っているわけではないので食べても問題はありません。
たまに全体が紫がかったを見つけたことはありませんか? その紫色の正体はポリフェノールの一種であるアントシアン。この色素は寒さにさらされることで生成されます。つまり、紫は甘味が強いというサインなのです。この紫色は茹でると緑色に変わります。
ただし、紫色がかっていないから新鮮ではない、美味しくないというわけではありません。
ブロッコリーの注目栄養素
ブロッコリーは緑黄色野菜の王様と呼ばれるほど多くの健康成分を含む野菜です。活性酸素を除去するビタミンC、βカロテン、ビタミンE、スルフォラファン、貧血改善をサポートする鉄、葉酸、、タンパク質、糖質、脂質の代謝を促すビタミンB1・B2・B6など、あげ出したらキリがないほどです。
ここで特に注目したいのは、スルフォラファン。これは、強力な抗酸化作用を持つだけではなく、体の解毒力を高めたり、がん予防にも効果が期待できるとして近年注目を集めている成分です。
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