東京の三ツ星ラーメン店「味噌・豚骨編」厚切りチャーシュー3枚のせてこの値段、至福の一杯が嬉しい厳選4軒

着丼とともに鼻孔をくすぐるスープの香り、ひと口飲めば身体の隅々に旨さがしみわたり、麺をすすればじ〜んわりと口福が訪れる。長く愛される味には人を惹きつけてやまない魅力がある。ここでは、10~30年ほど続く名店の味噌・豚骨ラ…

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着丼とともに鼻孔をくすぐるスープの香り、ひと口飲めば身体の隅々に旨さがしみわたり、麺をすすればじ〜んわりと口福が訪れる。長く愛される味には人を惹きつけてやまない魅力がある。ここでは、10~30年ほど続く名店の味噌・豚骨ラーメンのおいしい店を中心にご紹介。新店のルーツともいえる味もあり、深遠なる世界を感じられるはず。

【味噌ラーメン】

『大島』 @船堀

香ばしい味噌とにんにくのコク深さに悶絶

札幌の名店『すみれ』で12年修業し、2013年11月に独立オープン。実力が認められ、都内ではじめてのれん分けを認められた店だ。足を踏み入れると、味噌とにんにくの匂いに包まれてテンションが上がる。ひと口食べれば、ぷりんと歯切れのいい中細ちぢれ麺によく絡むコク深いスープに悶絶。

味噌らーめん 920円

『大島』味噌らーめん 920円 さいの目に切ったチャーシューも入り、異なる食感が小気味いい

「鍋で味噌ともやし、玉ねぎをじっくり焼き付けるのがポイントです。たっぷり入れているニンニクや生姜の独特の匂いを飛ばしながら、香ばしさと旨みを際立たせるんです」と店主の大島剛史さん。確かにパンチはあるが後味はスッキリとして、箸がぐんぐん進んでしまう。

『大島』

[住所]東京都江戸川区船堀6-7-13
[電話]03-3680-2601
[営業時間]11時~15時、17時~20時半LO、日・祝11時〜16時、17時~20時 ※スープなくなり次第終了
[休日]月(祝の場合は翌火休)
[交通]都営新宿線船堀駅南口から徒歩8分

『らぁめん 一福』 @初台

ほっこり味噌のやさしい味に身も心も温まる

お酒を呑んだ〆を筆頭に、ラーメンのおいしいシチュエーションってのは、いくつかある。それでいうと、こちらの味噌ラーメンは、人恋しいときに食べたい。店主の石田さんの人柄も含め、やさしく包み込んでくれるからだ。味噌汁を思わせるスープを飲むと、相好が崩れる。

味噌らぁめん 800円

『らぁめん 一福』味噌らぁめん 800円 なめらかな麺肌が上品。スープに浮かぶ秘密の具材のカリッと食感がアクセント

豚骨、鶏ガラ、モミジ、豚足、背脂といった動物系のコクに、和風ダシや香味野菜が入ることでやさしい味に仕上がっている。軽くウェービーな麺はすすり心地とのど越しよし。底にたまった味噌を混ぜて食べ、甘みや旨みを感じながら完食した。32年前に初台で開店し、ほど近くに移り12年。長く愛されているのも納得である。

『らぁめん 一福』

[住所]東京都渋谷区本町2-17-14 小泉ビル1階
[電話]03-5388-9333
[営業時間]11時半〜14時
[休日]月・火・金
[交通]京王新線初台駅北口から12分

【豚骨ラーメン】

『麺友 一誠(めんゆう いっせい)』 @高田馬場

ほっとする味と雰囲気に何度も通いたくなる

店を切り盛りするのが、奄美群島・徳之島出身の店主・松田秀康さんと姉のかつみさん。二人三脚で守った看板は今年で21年目に突入した。そんなこちらのラーメンは、豚骨に鶏ガラを合わせて炊いたライト系。博多風とは異なるやや太めの麺がいい塩梅に絡み合う。

皮付きあっさりらーめん 780円

『麺友 一誠(めんゆう いっせい)』皮付きあっさりらーめん 780円 乳白色のスープから持ち上がる麺はつるっとしてのど越しも良い

さらにチャーシューだ。地元から取り寄せた皮付き肉で作るそれは、コラーゲンを含んだぷるんとした口当たり。厚切りを3枚も乗せて、いまどき780円という値段にも恐れ入った。夜には一品料理も加わって、それらをつまみに奄美の黒糖焼酎で晩酌するのも大いにあり。普段、何気ない日にふらりと訪れたくなる1軒なのだ。

『麺友 一誠(めんゆう いっせい)』

[住所]東京都新宿区高田馬場3-13-3
[電話]03-3360-6336
[営業時間]11時半〜15時LO、17時半〜22時15分LO
[休日]日・祝
[交通]JR山手線ほか高田馬場駅早稲田口から徒歩7分

『ラーメン きら星』 @武蔵境

豚骨の香りと旨みに満ちた一杯

ひと口スープをすすれば、ガツンと押し寄せる豚のエキス。これはクセになる。店主・星野能宏さんは、ある時九州で「それまで食べたことのないとんこつラーメン」に出合った。それは、豚の旨みと香りがぐっと引き立ったスープ。どうやったらこの風味が出せるのか、試行錯誤を重ねて現在のスープにたどり着いた。

2種盛りチャーシューどとんこつ 880円

『ラーメン きら星』2種盛りチャーシューどとんこつ 880円 チャーシューは豚バラと肩ロース2種。濃厚な「ど」とんこつスープは、2週間かけた熟成スープをやや多めにブレンド

ゆっくり攪拌しながら弱火で煮込み、熟成などを繰り返して約2週間。これに、やや煮込みの「浅い」スープをブレンドすることで、コクとキレが出るという。星野さんは今も、毎年九州を訪れ約30杯のラーメンを食べ歩く。オープンして18年。『きら星』はなお進化中である。

『ラーメン きら星』

[住所]東京都武蔵野市境南町3-11-13
[電話]0422-30-0233
[営業時間]11時半~15時(14時45分LO)、17時半~19時(18時45分LO)
[休日]日
[交通]JR中央線・西武多摩川線武蔵境駅nonowa口から徒歩4分

撮影/西崎進也(大島)、小島昇(一福、きら星)、小澤晶子(麺友 一誠)、取材/井島加恵(大島)、編集部(一福)、菜々山いく子(麺友 一誠)、本郷明美(きら星)

※2023年2月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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