伝統の製法とリッチな素材で作られる贅沢カヌレ
プレオープンで食べさせていただいたのは、「グランカヌレ&2層のショコラテリーヌ ソース・アングレーズ・カフェ カカオニブ」(1480円)。
「グランカヌレ」は一般的なカヌレより少し大きめ。ここは、発祥の地・フランスの一般的な食べ方である手でちぎるスタイルではなく、フォークとナイフでお上品にいただこう。
ナイフを入れると表面からバリバリバリッと小気味いい音が聞こえてくる。そう、こちらのカヌレは、カヌレ型の表面に蜜蝋を塗り焼き上げる、フランス・ボルドーの伝統的な製法で作られているのだ。
では、カットしたグランカヌレをパクリ。表面がかなりパリパリ。そして、焼き立てを提供していることもあり、香ばしさもある。中は半熟のねっとりした舌触りで、表面とのコントラストが強く面白い。うん、おいしい。
聞くと、特注のカヌレ専用卵「徳島県小林ゴールデンエッグ」を使っているという。特徴は黄身の割合が多く、濃厚で奥深い味わい。道理でカスタードっぽさを感じるわけだ。ほか、主原料にマダガスカル産のバニラビーンズ、フランス産ブラウンシュガーが使われていて、甘さが強くなくやさしい。
ラムの香りが開く余韻もいい。オーク材の樽で熟成させたフランスのラム酒「ネグリタ」を使っているそう。とことん素材にこだわり抜いているなぁ。
さて、これらを包み込む、ティのこともお伝えしたい。カヌレ専用オリジナルブレンド「カヌレ ド ティ」(850円、セットの場合は450円)だ。
カップを近づけると甘い香りが鼻腔をくすぐり、飲むと苦味・渋みが広がって、グランカヌレのバニラ感を引き立てる。それでいて後味はすっきり。なんとも心地良い。ポットで提供されるので、常に温かい状態でいただけるのもうれしい。