日本海カニの旅~新潟編~カニ好きの“ドリームランド”へ 2泊3日の食事代は3万2千円!

11月上旬に漁が解禁され、3月下旬までシーズンを迎える冬の味覚・カニ。せっかく食べるなら産地で食べたい。ということで向かったのが、日本海有数のカニの産地・新潟県。新潟駅を拠点に、漁場の豊富な日本海に面する寺泊の市場通りや…

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11月上旬に漁が解禁され、3月下旬までシーズンを迎える冬の味覚・カニ。せっかく食べるなら産地で食べたい。ということで向かったのが、日本海有数のカニの産地・新潟県。新潟駅を拠点に、漁場の豊富な日本海に面する寺泊の市場通りや、日本海側最大級のベニズワイガニ直売所のある能生でカニを食べまくりました!しかし、『おとなの週末』取材班に課せられたのは食事代3万3000円以内でおさめよ。無事ミッションを達成できるのか!?

【1日目】立派過ぎるカニ脚にカニ味噌がたまらん……

上越新幹線で東京から2時間弱。カニ三昧の旅のスタートは、新潟駅からすぐ、『カニカニランド』だ。活ガニを丸ごと堪能できる本格蟹会席の店。生簀から自らカニを選択。待つことしばし、きれいに花の咲いた見事なカニ脚の刺身にいきなりハートを掴まれる。

『カニカニランド』 活ガニを丸ごと堪能できる本格蟹会席の店

醤油を少々、ガブリといけば、プリリとジューシー。口中にカニの甘みと香りが溢れてくる。さらに炭火にのせて焼きガニ。甲羅でクツクツ湯気の立つかにみそに先ほどのカニ脚をつけて食べれば、う~む、何だよこれは、シアワセ過ぎ。ハフハフ甘い焼きガニと新潟の地酒の相性も抜群で、早くもヤバいぞ。

【夜】

『カニカニランド』 @新潟市

生簀から自分で選んだ活ガニを贅沢に堪能!

2022年1月に開店。こちらには絶好の漁場佐渡近海や新潟山北などから新鮮な本ズワイが届く。自ら生簀で選び、会席のコースとセットで楽しめる。氷水で締めたみずみずしいカニ脚の刺身よし、炭火での焼きガニでも、茹でカニでもよし。ほぐし身がこれでもかのカニ釜飯も絶品。カニはいろいろな食べ方で味わえる

活蟹一杯 1万6500円~

『カニカニランド』活蟹一杯 1万6500円~ ※今回の本ズワイ 2万7500円(2人の場合÷2で1人前)
『カニカニランド』

[住所]新潟県新潟市中央区天神1-12-7 LEXN1 1階
[電話]025-384-0120
[営業時間]11時~14時、17時~22時
[休日]月
[交通]JR新潟駅南口から徒歩3分

【2日目】“魚のアメ横”寺泊でカニをめぐる冒険!

翌朝、レンタカーを借りて長岡市寺泊の「魚の市場通り」へ。新潟市からは海岸線沿いの国道402号線で1時間10分ほど。右手に広がる日本海に旅情も高まり、絶好のドライブコースでもある。

店頭にカニや浜焼き、海産物がずらりと並ぶ市場通り。そこで足を運んだのは鮮魚店『角上魚類』2階にある食堂『汐の華』だ。

カニ一杯が丸ごとのったカニラーメンでも有名な店で、注文したのは「カニめし丼」。酢飯の上には紅ズワイガニのむき身がぎっしりと敷き詰められている。ふわりと柔らかなそれを思い切り頬張ると、噛むほどにじゅわりと濃厚な旨みが口いっぱいに広がっていくのだ!

市場を楽しんだらもう1軒、ぜひ訪れたいのが『お食事処 きんぱち』。日本海を眺めながら食したのは「カニすき御膳」だ。ダシの張られた平鍋でクツクツしたカニすきの旨さはまたひと味違う。澄んだダシ味が火の入ったカニの甘みを上品に引き出す。染み出した旨みを吸い込んだネギや春菊、白菜がさらにおいしい。食べ進むほどに温まり、幸福度は増すばかりだ。

寺泊を後に今宵は再び新潟駅前へ。もう1軒お目当ての海鮮居酒屋『魚魯こ』で一献。カニ鍋をつつくことに。こちらは土鍋にドドーンと紅ズワイガニが一杯。旨み満点の煮汁に、豆腐やきのこ、野菜の甘みのコンビネーションがたまらんわけで。イクラも入った〆のカニご飯まで満足至極なり。

【朝~昼】

『魚の市場通り』(魚のアメ横) @長岡市

新鮮かつふんだんなカニ身がぎっしり!

通称「魚のアメ横」とも称される魚市場。紅ズワイガニを始め、寺泊漁港で水揚げされたばかりの海産物や土産物を扱う店が軒を並べ、品揃えと活きの良さ、お値打ち価格が自慢だ。カニを買ってよし。浜焼きや熱々の番屋汁の買い食いもよし。『汐の華』などの食堂で、サービス満点の海鮮丼や定食もおすすめだ。

『魚の市場通り』(魚のアメ横)

[住所]新潟県長岡市寺泊下荒町9772
[営業時間]8時半~17時 ※日は8時~
[休日]無休

『海鮮茶屋 汐の華』 カニめし丼 1870円

『海鮮茶屋 汐の華』 カニめし丼 1870円
鮮魚店『角上魚類』2階にある食堂『海鮮茶屋 汐の華』

[住所]新潟県長岡市寺泊下荒町9772-27 角上新館2階
[電話]0258-75-3155
[営業時間]11時~15時(14時半LO)※土・日・祝は〜15時半(15時LO)
[休日]水・不定休

【昼】

『お食事処 きんぱち』 @長岡市

旨みを余さず味わうならカニすき!

活ガニ卸問屋が営む『カニの宿きんぱち』。そのお食事処は誰でも利用できて、新鮮なカニや地魚を使った料理が豊富に揃っている。「カニすき御膳」は、カニすきに、刺身、カニ豆腐、貝つぼ焼、焼き魚、カニ汁がつく。一杯丸ごとの「釜ゆで御膳」やズワイの刺身や天ぷらがつく「ずわい御膳」もおすすめ。窓一面に日本海が広がるロケーションも絶好なり。

カニすき御膳 3300円

『お食事処 きんぱち』カニすき御膳 3300円
『お食事処 きんぱち』

[住所]新潟県長岡市寺泊花立9353-131
[電話]0258-75-4258
[営業時間]11時~14時
[休日]1月1日

【ココで観光!】

『彌彦神社』

寺泊にも近くぜひ立ち寄りたいのが「彌彦神社」。万葉集にも詠まれた神社の境内は樹木に覆われ、心洗われる雰囲気に満ちる

『彌彦神社』

【夜】

『海鮮居酒屋 魚魯こ(うろこ)』 @新潟市

新潟の夜 居酒屋スタイルで佐渡産のカニを

県内の漁港直送の水産物や県産の食材にもこだわった海鮮居酒屋。冬場は地物の活ズワイガニを生かしたカニ料理も充実して、〆張鶴や鶴の友などの地酒とともに味わえる。カニ鍋と〆の雑炊はもちろん、「釜茹で紅ズワイガニ桶盛り」やカニ身どっさりの「カニクリームコロッケ」、「カニあら汁」などどれも美味。新潟らしい夜をくつろいで過ごせる。

佐渡紅ズワイガニ鍋1人前 1480円

『海鮮居酒屋 魚魯こ(うろこ)』佐渡紅ズワイガニ鍋1人前 1480円 ※注文は2人前~
『海鮮居酒屋 魚魯こ(うろこ)』

[住所]新潟県新潟市中央区弁天2-1-27
[電話]025-288-6562
[営業時間]17時半~23時(フード22時LO、ドリンク22時半LO)※金・土・祝前日は~24時(フード23時LO、ドリンク23時LO)
[交通]JR新潟駅万代口から徒歩5分

【3日目】まさにカニ好きのドリームランド!

新潟県にはもうひとつ、カニ好きには見逃せないスポットがある。新潟駅から北陸自動車道で約2時間。新鮮な紅ズワイガニが揚がる能生漁港に隣接する道の駅「マリンドリーム能生」だ。店先に並ぶカニカニカニに目を奪われる。

『道の駅 マリンドリーム能生(のう)』店先に並ぶカニカニカニに目を奪われる。

で、ここでの醍醐味は、購入したカニを釜茹でしてもらい、施設内で食べられること。早速カニを吟味してお願いし、ハサミとカニスプーンも借りて実食!新鮮そのもの、茹であがりほかほか。一杯丸ごとは食べ応えも十分で、う~ん、これぞカニだ。

ストレートにカニを味わえる、その旨さが最高だ。トドメはカニラーメン。スープをごくりと飲み干したら、余韻も冷めやらぬまま糸魚川から北陸新幹線へ乗り込んだのだった。

新潟2泊3日食事代 ひとり32,138円ナリ!!

【朝】

『道の駅 マリンドリーム能生(のう)』 @糸魚川市

買ったカニをその場で丸ごと食べる!

日本海側最大級の紅ズワイガニ直売所「かにや横丁」には、8軒の店が地場穫れたてのカニを山盛りに。隣の「鮮魚センター」には能生漁港水揚げの鮮魚がずらり、本ズワイも並ぶ。選んで買ったカニは手洗い場もある「カニかに館」でその場で食べることもできる。本館1・2階には日本海で獲れた海の幸をふんだんに使った食事処も揃う。行くべし!

本ズワイ1箱(3杯) 4000円(魚勢)

『道の駅 マリンドリーム能生(のう)』本ズワイ1箱(3杯) 4000円(魚勢)
『道の駅 マリンドリーム能生(のう)』

[住所]新潟県糸魚川市能生小泊3592-2
[営業時間]8時~17時(かにや横丁)、8時~16時半(鮮魚センター、1・2・3月 ※3月・10~12月は~17時、4~9月は~17時半)

【贅沢するならコレもぜひ!】

本館2階の『味千汐路 番屋』ではカニや魚介の定食が待っている。カニづくしセットには、さらにカニ一杯が姿でつく。ほかにも「あんこう汁カニ天ぷら定食」「カニ雑炊セット」なども◎

カニづくしセット 3740円

『道の駅 マリンドリーム能生(のう)』カニづくしセット 3740円

【昼】

『リーフキッチン』 @糸魚川市

糸魚川名産の紅ズワイガニや新鮮な南蛮エビをたっぷり使ったメニューが豊富で、手軽に楽しめる本館1階のお店。ほぐし身やカニ脚が何本も入ってスープも旨い「特製カニラーメン」は麺好きならばぜひ一度。カニ脚が入ったユニークなたい焼き「かにパイ焼き」や「カニ天丼」、カニと甘エビともう一品を選べる「海鮮三食丼」も見逃せないところ。

特製カニラーメン 1380円

『リーフキッチン』特製カニラーメン 1380円
『リーフキッチン』

[住所]新潟県糸魚川市能生小泊3592-2 マリンドリーム本館1階
[電話]025-566-3433
[営業時間]10時~18時
[休日]1月1日

【夜】【贅沢するならコレもぜひ!】

『重(しげ)寿し』 @糸魚川市

スッとのびた居心地のいいカウンター。地元糸魚川で獲れた季節の新鮮な魚を寿司で味わいたいならこちら。江戸前の仕事がきちっとされた握りもよし。酒肴もよし。この日は糸魚川であがった香箱ガニを味わえた。新幹線で帰路につく前に、駅前で〆の贅沢を楽しめる

香箱がに 時価

『重(しげ)寿し』香箱がに 時価
『重(しげ)寿し』

[住所]新潟県糸魚川市大町1-3-12
[電話]025-552-0098
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時~22時(21時半LO)
[休日]火(月2回火水)
[交通]JR糸魚川駅日本海口から徒歩5分

【各所で発見!カニ&酒みやげ】

旅の先々で見つけた気になる“カニ旅”ならではのお土産を紹介。これで、帰ってからもさらに楽しめる。

カニ旅の土産なら、『マリンドリーム能生直営おみやげ売店』がお菓子から酒肴、飯の友までバラエティ豊かに充実。パッケージもかわいいカニパイはパイもカニ姿でサクサク。

そのまんまかにパイ 486円

『鹿野』そのまんまかにパイ 486円

能生の紅ズワイガニを贅沢に使った無添加のピリ辛味噌は、ご飯が止まらなくなるおいしさだ。味噌汁は寺泊「魚の市場通り」で発見。

紅ズワイガニ旨辛みそ 1296円

『味千汐路』紅ズワイガニ旨辛みそ 1296円

かに風味みそ汁 500円

『味の海翁堂』かに風味みそ汁 500円

新潟~寺泊の途中402号線沿いには新潟ワインコースト、カーブドッチワイナリーがある。時間があればぜひお立ち寄りを。「むささび」はやさしく体に染み込むような味わいの同ワイナリーの動物シリーズの1本。微発泡の白ワインで、カニにもぴったり合うのだ。

2021むささび 4183円

『カーブドッチ』2021むささび 4183円

撮影/西崎進也、取材/池田一郎

※2023年2月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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