『スープカレーショップ メディスンマン』 @中央区
シャープな旨さが光る具材たっぷりの1杯に道民も押し寄せる
開店と同時に満席になる市内でも指折りの人気店だ。濁りのない透明なタッチのスープはすっきりとした味わいの中にも素材のダシを重ねたコクと旨みが凝縮。そこへオリジナルのホットスパイスが合わされば、ストレートな辛さや複雑な香りによって、たっぷり入った具材の風味も際立ってくる。また、このスープをアレンジしたラーメン店の『メディスン麺』(札幌市東区)もあり。
シーフードカレー 1410円
[住所]北海道札幌市中央区南12条西10丁目1-18 グッドビル1階
[電話]011-552-5456
[営業時間]11時半~15時、17時~21時半(21時LO)、土・日・祝11時半~21時(20時半LO)
[休日]火・水
[交通]札幌市電中島公園通駅から徒歩8分
『スープカリー エソラ』 @南区
スパイス使いの妙を感じられる3種のスープ
店があるのは繁華街から離れた1軒家で、敷地内にはガーデンショップも併設(冬季は休業)。スープはすっきりビターな「イノセント」に、カシューナッツとココナッツで濃厚に仕上げた「ヒマワリ」、力強いスパイス&ハーブ感の「蘇生」と個性の全く異なる3種類がありどれも完成度高し!スープカレー以外にもインドやスリランカのテイストを取り入れたスパイスカレーも楽しめる。
チキン野菜カリー 1350円
[住所]北海道札幌市南区澄川5条11丁目4-24
[電話]011-212-1520
[営業時間]11時半~20時半(20時LO)
[休日]月
[交通]札幌市営地下鉄南北線自衛隊前駅から徒歩16分
『IN CURRY(イン カリー)』 @西区
スパイス感とコク 均整のとれたスープに具材の旨さも光る
女性店主が作る繊細かつ大胆なスパイス使いのスープカレー。サラリとしたスープを飲めばダシの旨みを感じた後からスパイスの香りが多層的に広がって、どこまでも奥深い。具材の野菜類は全てボイルで仕上げているのも特徴で、ピーマンはシャキッと、ニンジンは甘み豊かにと、それぞれの素材の滋味を引き出している。鮭やラムカリーといった北海道らしいメニューも見逃せない。
鮭・カリー 1480円
[住所]北海道札幌市西区二十四軒3条5丁目9-33
[電話]011-500-2118
[営業時間]11時半~17時(スープが無くなり次第終了)
[休日]月・火
[交通]札幌市営地下鉄東西線琴似駅から徒歩5分
【雪景色を彩る個性豊かな刺激】
本場、札幌でスープカレーを食べ歩いて目からウロコが落ちまくった!まず驚いたのが、そのボリューム。多くの店がラーメン丼くらいの器を使い、チキンレッグや魚介といった主たる具材と共に種類豊富な野菜がどっさりで、スープも並々と注がれているのだ。一般的なカレーはご飯を食べるための“おかず”的な立ち位置だと思うけど、もはやポトフやブイヤベースのようにそれ自体がメインを張っていて、ライス無しでも十分満足できてしまうのだ。
しかもさすが農業王国、野菜自体の風味も甘みも強い上に、各店で素材ごとに調理に工夫を凝らしているので、ゴロゴロ入っていても食べにくさゼロ。むしろご馳走感すらあった。約200店もが軒を連ねる札幌のスープカレー業界は、どこかラーメンシーンと通ずるものがあると思う。そもそもの定義として
(1)サラサラ系スープ
(2)具材がゴロゴロ
(3)スパイスが効いている
この3点なのでアレンジの幅も広い。
「こうひいはうす」のシンプルであっさりとした味を例えるなら、“昔ながらの中華そば”ってイメージだし、しっかりコクを効かせた「ソウルストア」は“家系”の感覚。はたまた「エソラ」のように、多種類のスープを作り分けることで、あっさり系も濃厚系も楽しめるハイブリット店なんかもある。
ちなみに、「メディスンマン」をはじめとした数軒の店では自慢のスープをアレンジしたラーメン店を構えていることもあり、そちらも気になるところ。スパイスの効いたスープを飲みつつ具材をフゥフゥしながら食べていると汗をかくほど身体が温まってくる。寒さ厳しいこの土地で、スープカレーが根付いた理由も納得した。
撮影/鵜澤昭彦、取材/菜々山いく子
※2023年3月号発売時点の情報です。
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