定食屋の基本は「ご飯」と「味噌汁」 『おとなの週末』スタッフ座談会

2023年2月号の『おとなの週末』で定食屋特集を担当したライター岡本と編集和賀、門脇の3人が定食屋のアレコレについて熱く語ります! 丁寧に作られた定食は人生を楽しくしてくれる 岡:今回調査して思ったのは新しいお店が増えて…

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2023年2月号の『おとなの週末』で定食屋特集を担当したライター岡本と編集和賀、門脇の3人が定食屋のアレコレについて熱く語ります!

丁寧に作られた定食は人生を楽しくしてくれる

岡:今回調査して思ったのは新しいお店が増えているなってこと。朝からやっている店もあれば夜遅くまで入れる店まで、幅が広がっていると感じました。飲める店も含めていろいろな使い方ができるし、楽しみ方も広がってきていると思う。

門:岡本さんはどこでも飲んじゃうでしょ。今回は紹介できなかったけど、最近よく行くのが幡ヶ谷にある『はじめ』っていう定食屋。ここも新しいお店で日替わりの定食が2種類。メニューは少ないけど、ご飯も豚汁もおいしくて満足できる。

和:そこ大事。何はなくとも定食屋の基本はご飯と味噌汁ですからね。これがおいしくないと。

岡:個人的にはお決まりのほかに、小鉢や単品の短冊メニューがいっぱいある店だとワクワクします。

門:うん。どう組み立てて楽しむか、それを考えるだけでビールが旨くなりますもんね。まずは短冊でビールってのが定食屋飲みの楽しさ。

和:定食屋ってひとりで行きやすい、入りやすいというのも大事なポイントかな。おいしいと知っていても、いわゆるザ・男飯的な定食屋はひとりでは行けないんですよ、私。食べるの遅いし、あまりガッツリ食べられないから、そういう勢い系の店だと焦っていよいよ食べられなくなって、ツラい。

門:ご冗談を(笑)。涼しい顔してどこでもズンズン入っていくイメージなんだけどねえ。でも自分のペースで楽しめるのって大事。思うに、いい定食屋って銭湯みたいじゃないですか。店に入ったら誰でも平等でどんな人でも自分の世界に入れる。味に集中するもよし、周囲の様子も含めて楽しむもよし。

『ふ定食屋』(トレー内左から)古雑玄米 200円、(小鉢上から)青菜の胡麻和え 200円、ひじき紫蘇煮 200円、納豆 180円、(右上)炭火焼き鮭 500円、(右下)味噌汁 150円、(トレー外左から)明太子 180円、厚焼き玉子 180円 鮭は注文を受けてから炭火で焼き上げる。稲藁に住む天然の納豆菌で造る昔ながらの納豆。ご飯は「銀シャリ」か、古代米を入れた「古雑玄米」から選ぶ。おひつでの提供も可。味噌汁はレギュラーとヴィーガン用の2種を用意。熱々を運んでもらえる

和:そういう意味で量の調節ができる定食屋ってありがたい。好みでおかずを選べるとか、お決まりはそこそこの量で、プラス小鉢で調節できたりとか。今回紹介した『ふ定食屋』はまさにドンピシャ。小鉢もいろいろあって悩ましい。それはうれしい悩みですよね。あと『カモンチ』とかもそう。お決まりもあるけれど、メインを単品で選んでそれを定食に変えることもできるとか、おかずだけ食べられるとか、そういうのがすごくありがたいし、楽しい。

岡:『ふ定食屋』の焼き鮭は絶品だったし、納豆も忘れられない。本物の藁の中で作られた納豆なんだけど、これがホントにおいしくてビックリ。今度取り寄せてみたいな。

門:ボクが今回スゴイと思ったのは『キッチンQH』。あの店のおばんざい定食のクオリティの高さといったら。あれはもう定食じゃない!いや、確かに定食なんだけどそれを軽く超える価値があるなと。食べる傍から体中の細胞が「もっともっと!」って叫ぶ声が聞こえてくる(笑)。いや冗談抜きで体調が気になる中高年のみなさんには、ぜひともオススメしたいですね。

岡:お酒のセレクトもいいし、店主のキャラクターも最高ですよね。

和:お決まりの定食で質・量ともに完璧だなと思うのは『一汁三菜』。焼き魚のおいしさはもちろんのこと、副菜の小鉢もやたらおいしい。そのおいしさはいわゆる美食のそれじゃなくて、わきまえたおいしさというやつ。丁寧な仕事ぶりがヒシヒシと伝わってきます。量は適量だけど、心の充足度は大盛りレベルって感じかな。

門:そういう店に出会えたら、間違いなく人生が楽しくなるよね。

岡:『青山おとと』の銀だらの西京焼きも素晴らしかったです。プロが吟味して調理した魚はやはりひと味違いますね。

『青山 おとと』銀鱈西京焼き 定食(昼) 2500円 自家製ブレンドの西京味噌で漬けた銀鱈。漬物と明太子、小鉢2品はセット。内容は日替わりで、この日は牡蠣の炊き物、かぶとそぼろの炊き合わせ

門:今回は東京を対象に紹介したけれど、日本全国にまだまだ知られざるいい定食屋が眠っているんだろうね。で、そこにはきっとたくさんの常連さんがついていて、浮ついたところのない豊かな時間が流れているはず。想像するだけでなんだかうらやましくなるなあ。

岡:旅と定食っていうのもなかなか魅力的なテーマかも。

和:私、連載やってもいいですよ。まずは富山のタラ汁食堂、いや博多の朝から飲める定食屋もいいですよね。あるいは……。

門:「人生が楽しくなるニッポンの定食屋」。ゆるりと探していきましょうかね。

※2023年2月号発売時点の情報です。

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※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末2023年2月号

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