旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:春キャベツ
難易度:★☆☆☆☆
甘くてみずみずしい葉の旨味を楽しむなら生食で!
キャベツはアブラナ科に属する野菜です。生食するとちょっと苦みや辛味を感じることがあると思います。これはアブラナ科の野菜に共通するい味わいで、イソチオシアネートという成分が原因です。
キャベツは通年流通しているため旬をあまり感じられない野菜ですが、キャベツにも旬はあります。旬の時期のキャベツはほかの時期のものとは比べものにならないくらい美味。とくに、春に採れる「春キャベツ」の美味しさは格別です。
正確には、キャベツの旬は春と冬の2回あります。秋に種をまき4~6月に収穫期を迎えるものが春キャベツ、夏に種をまき11~3月に収穫期を迎えるものが冬キャベツと呼ばれます。
ただし、高原地帯で収穫される高原キャベツの旬は少し異なり、6月後半から9月頃となります。高原キャベツは嬬恋キャベツが有名で、 嬬恋キャベツは夏頃に出回るキャベツの半分以上を占めています。
春キャベツは葉巻が緩く、形は球状、外側の葉は濃い緑、中の葉は黄色っぽい色をしています。最大の特徴はやわらかでみずみずしく、甘みのある葉をもつこと。その特徴を生かすには、サラダやコールスロー、浅漬け、千切りなどで生で食べるのが一番です。加熱をする場合もシャキシャキの食感が残るくらいの加熱時間にして食べましょう。
いっぽうの冬キャベツ葉は硬く巻かれていて、形は楕円、全体的に白っぽい色をしています。葉が硬めのため、ロールキャベツなどの煮込み料理などのほうが適しています。
美味しい春キャベツ見分け方
外葉は濃い緑色で巻きがふっくらしているものを。持ってみて、ずっしり感のないもののほうがやわらかでみずみずしい食感が楽しめます。それ以外の季節のものは、葉と葉の間にすき間がなく巻きがしっかりとしていて、ずっしりと重いものを選びましょう。
春キャベツの注目栄養素
キャベツの栄養成分でもっとも注目したいのが、ビタミンU、別名はキャベジンです。胃腸薬でもおなじみの成分ですね。このキャベジンは、胃酸の過剰分泌を抑えて胃の粘膜の保護、修復をサポートする成分です。胃腸の調子が悪い人は日頃からキャベツをたくさん食べましょう。
また、強い抗酸化作用をもつビタミンCも豊富。ただし、この栄養素は熱に弱いので、生食で食べるのがベストということで、春キャベツはビタミンCの補給源としても最高の食材といえます。