国産の茶葉を使って作られる日本の紅茶「和紅茶」。品種の増加や技術向上に伴い、海外の品評会で賞を受賞するなど、高い評価を受けています。インドやスリランカよりも渋みが少なくすっきり飲みやすいのが特長です。そこで、多くの種類を購入できるリアル店舗とwebショップをご紹介。
『青鶴茶舗(あおづるちゃほ)』 @谷中
自分好みの和紅茶の味を見つけよう
実店舗では品揃え豊富な店を見つけるのが、なかなか難しい和紅茶。でもせっかくなら話を聞いてから買いたい。ここはそんな和紅茶初心者の救世主とも呼べる店だ。店長のフローランさんは日本美術史を学んでいたというフランス人。緑茶のおいしさに目覚め、日本茶インストラクターの資格を取得したという。
島田紅茶べにふうき 1st flush 50g/1000円、嬉野紅茶ふじかおり 2nd flush 50g/1130円、狭山紅茶べにひかり 2nd flush 50g/800円
店は単一農園、単一品種のシングルオリジンの緑茶と急須などの茶器の専門店としてスタート。日本だけでなく海外にも情報を発信している。3年ほど前からは和紅茶の扱いも増えてきたそう。和紅茶の魅力を聞いてみると「一番は幅広いタイプがあることです。和紅茶の世界は今、とても面白いですよ。海外の紅茶とは違う、独特の世界を楽しんでほしい」という。日本語も上手なフローランさんの案内で、自分好みの和紅茶と出合いたい。
【店長のおすすめ和紅茶はコレ!】
島田紅茶べにふうき 1st flush 50g/1000円
静岡県島田市産の春摘みのお茶。紅茶品種のべにふうきらしいしっかりとした味わいでミルクティにも。こっくりした黒糖のような甘み、アプリコットのような香りがある
嬉野紅茶ふじかおり 2nd flush 50g/1130円
佐賀県嬉野産。ふじかおりはジャスミンのようなオリエンタルな香りが特徴。華やかで上品な香りの中にリンゴやシナモンも感じさせる。味わいには香ばしさとほのかな渋みも
狭山紅茶べにひかり 2nd flush 50g/800円
埼玉県狭山市産。べにひかりは日本で改良された紅茶用のアッサム系品種。穏やかな渋みややさしい甘みがあり、飲んだ後にスッーっとするメンソール香が残るのが特徴のひとつ
[住所]東京都台東区谷中3-14-6
[電話]03-5842-1315
[営業時間]11時~17時半
[休日]水
[交通]地下鉄千代田線千駄木駅2番出口から徒歩4分
『お茶の木下園』 @東大和
東京メイドのナチュラルな紅茶と出合う
東大和市にある木下園では「東京紅茶」として、自家で栽培・製茶した和紅茶を販売する。木下園はこの地で300年続く農家で、祖父の代からお茶作りに取り組んできた。「東京紅茶」は2001年から木下さんが全くの独学で始めたものだ。日本の紅茶は、インドから持ち帰った茶の木を今の新宿御苑に植えたことに始まる。それにちなみ「復刻東京紅茶」と名付けた。
東京紅茶「優華3711」 30g/1296円、東京紅茶 50g/648円、東京アールグレイ 30g/1080円
「和紅茶は作り手の考え方で全く違う味になる」と木下さん。実は紅茶が苦手だったが、あるとき試作してみると、自身の理想の味わいになったという。そこで紅茶を作ろうと考えた。一方で国産ベルガモットを使ったアールグレイティなど、自分にしかできない紅茶の世界も追求している。畑に隣接した店舗で生産者から直接買える、それも都内で。ここはそんなシチュエーションが楽しい。
【『お茶の木下園』が誇る“東京紅茶”はコレ!】
東京紅茶「優華3711」 30g/1296円
「Tokyo Tea Selection」は単一品種、単一ロットで作るシリーズ。こちらは夏摘みのべにふうきを使用。バラを思わせる香りがあり、インパクトのある紅茶
東京紅茶 50g/648円
自家栽培した、茶葉をブレンドして作るスタンダードティ。やぶきたとさやまかおりをベースに、べにふうき、香駿、印雑などをブレンドし、特徴を出している
東京アールグレイ 30g/1080円
国産ベルガモットの天然の香りを移したアールグレイティ。輪切りのベルガモットが入ってさらにリッチなテイストに。果皮を一緒に淹れても楽しめる
[住所]東京都東大和市清水5-1089-1
[電話]042-565-1627
[営業時間]9時半〜18時半
[休日]火、12月31日、1月1日
[交通]西武多摩湖線武蔵大和駅から徒歩10分